「町田」にするか、知名度では劣る「相模大野」にするか
相模大野周辺でマイホームを検討する際、多くの人が直面する選択肢があります。それは「相模大野にするか、それとも隣の町田にするか」という二択です。
「町田」は駅周辺に大型商業施設が点在する、多摩地域の中心的な存在。わざわざ都心に出かけなくても、たいていものは手に入る、という充実ぶりです。
一方で「相模大野」は商圏的に町田の一部といった印象で、百貨店が閉店したのも、地域間の競争に敗れたから、というのも一因。日常品であれば「相模大野」周辺で十分だけど、ちょっと買い物に行くなら「町田」に、という存在です。
距離的には隣駅ですから、たとえば朝のラッシュ時、「新宿」に出るとしたらどちらも40分程度。決定打となりません。
繁華街的な利便性を求めるなら「町田」、落ち着いた環境を望むなら「相模大野」という決め方もあるでしょう。あとはコスト。国土交通省『土地総合情報システム』によると、駅徒歩20分圏内で取引された中古マンションの平均平米単価は、「相模大野」で50万円/㎡、「町田」は55万円/㎡と、「相模大野」のほうがリーズナブル。また「相模大野」のほうが駅チカのファミリー物件も多いのも、決め手になるでしょう。
また「町田」周辺であれば、「住所・東京都」ですが(相模原の場合もありますが)、「相模大野」周辺であれば「住所・神奈川県」が決定。子どもの進路にも関わるので、十分に検討したいところです。
その点がクリアになれば、住環境にも恵まれた「相模大野」はファミリーには有望な選択肢のひとつになりえる街でしょう。デメリットとして聞かれる治安は、北口の一部の地域を避ければ、特段、問題になることはありません。
線路がT字に走り、線路を超える移動はルートが限られるため、時間帯によっては渋滞が著しいという声も聞かれますが、周辺の交通渋滞がデメリットと挙げられる街ほど、ひどいものではありません。
地域住民からの聞かれる街の不満で多いのは、隣に町田という名の知れた街があることもあり、「没個性」という点。住むうえで特に不満もないことの表れだといえそうです。