(※写真はイメージです/PIXTA)

データを使って投資戦略の有効性を確認し、でき上がったプログラム=botを、仮想通貨取引所のシステムに載せて自動で運用させる……。仮想通貨で日給300万円もの稼ぎを生み出しているrichmanbtc(リッチマンビーティーシー)氏。本記事では、botterとして急成長を遂げた同氏が、億単位の資金凍結に直面した事件を語る。

「今にして思えば、これは愚かな行為でした。」

■短期間で儲け過ぎたのが理由⁉

金融機関では口座開設に際して氏名/住所/連絡先電話番号/職業/年収/資産額/投資の目的などの情報を登録します。これらはログインした後の「マイページ」などで確認できて都度変更ができるのですが、転退職や転居をしても更新を忘れてしまいがちです。

 

ですから金融機関は定期的に「マイページを確認してください。情報に変更があった場合には修正をお願いします」というリマインドのメールを送っているのです。銀行や証券会社を利用している人なら、誰でも心当たりがあるでしょう。

 

この時のメールも送信日時は2021年1月1日の深夜でしたから、タイミング的に自動送信であったと思います。取引所が設定している何らかのトリガー(登録してある資産額と実際の資産額との乖離や、前月の入金額の大きさ)によって発信されたものと思います。

 

ただし、文面には「1週間以内にお答えください」と書いてあって、そこだけがよくあるテンプレメールとは違っていました。私はこれを2カ月ちかく放置してしまいました。

 

確かに、資産額については登録済の情報とは大幅に変わっています。口座開設時、私の年収は見込みで100万円(ウェブサービスの収入)・資産額は100万円少々しかありませんでした。それが、その取引所に預けてあるだけでも、仮想通貨(評価額)と現金を合わせ3億円を超えていたのです。

 

ただ、資産が増えた過程は取引所はつぶさに把握しているわけで、反社行為によるものでないことは明らかなはず。何も口座凍結までしなくてもいいだろうと思いました。

 

もう1つの「投資の目的」は、アンケート程度の設問事項だと思っていました。自分の投資の目的が短期投資か中長期投資か、売買益重視(トレード/投機)か値上がり益重視(ガチホ/投資)かといったものです。

 

私はbotterなので基本的に短期投資・売買益重視ですが、人によっては「いつもは中長期投資だが、今は値動きが激しいから短期投資で利ザヤを取ろう」とか「短期投資のつもりだったが思いのほか安く仕込めたから、このポジションに関しては中長期投資にしよう」といったことをするはずです。この設問項目に厳密な回答をするのは不可能ですし、実際の投資行動と違っているからといって口座凍結の理由になり得るとは、どうしても思えないのですが……。

 

とはいえ、コールセンターのオペレーターさんに弁明したり議論をしても始まりません。メールを見落としていたのは私のミスですし、何も難しいことを聞かれているわけではありません。

 

常識的に考えて、問い合わせのメールに回答しなかったから社内規定に基づいた措置を取られただけで、回答すれば口座凍結は解除されるはずです。「投資資金」の金額を現在のそれに直し、「投資の目的」を回答してサクッと返信しました。

 

そして、ちょっと待っていれば使えるようになるだろうと、5000万円ほどを追加入金しました。

 

今にして思えば、これは愚かな行為でした。なぜなら、私からの返信を受け取ったはずなのに、口座凍結は一向に解除されなかったからです。

次ページ 絶句「法令により出金制限」あっでも思い当たる節が…

本記事は書籍『日給300万円のSS級トレーダーが明かす botterのリアル』(幻冬舎MC)より一部を抜粋、再編集したものです。

日給300万円のSS級トレーダーが明かす botterのリアル

日給300万円のSS級トレーダーが明かす botterのリアル

richmanbtc(リッチマンビーティーシー)

幻冬舎MC

「botter(ボッター)」になれば、月収1億も夢ではない。 過去の価格データをコンピュータに読み込ませ、AIによる機械学習で〝勝てる投資戦略〟を探し出す。それに基づいて発注するプログラム〝bot〟を作り、仮想通貨の取引…

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