(※写真はイメージです/PIXTA)

睡眠時間は足りているはずなのに日中眠くなる、よく「いびきをかいている」と言われる……こうした症状は「睡眠時無呼吸症候群」の特徴です。この睡眠時無呼吸症候群は、重度であっても自分では気づいていない人も多いと、しらい健康クリニック泉中央の白井勇太院長は言います。健康な人と比べて交通事故を起こしやすかったり、放っておくとさまざまな病気を引き起こしたりする睡眠時無呼吸症候群。命の危険から身を守るため、症状の特徴や対処法についてみていきましょう。

【関連記事】スタンフォード大医学部教授が指南「誰でもぐっすり眠る方法」

さまざまな病気を誘発…睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群というのは、その名前のとおり、睡眠中に呼吸が頻繁にとまってしまう病気です。

 

呼吸がとまれば当然酸欠になりますから、本人は眠っているつもりでも熟眠できていません。

 

そのため、日中に眠気を感じることが多くなります。居眠り運転で交通事故を起こした人が、この睡眠時無呼吸症候群だったというニュースは目にしたことがあるのではないでしょうか。

 

睡眠時無呼吸症候群は交通事故だけではなくさまざまな病気を引き起こすことが分かっており、非常に怖い病気です。

 

しかし、寝ている間のことなので本人には自覚症状がない場合も多く、知らぬ間に睡眠時無呼吸症候群になってしまっている人も多いのです。

 

かなり重度の睡眠時無呼吸症候群なのに、自分では「熟睡できている」と言う人も結構います。

 

家族に「いつもいびきをかいているよ」と言われたり、睡眠時間は足りているはずなのに日中に眠気を感じるようであれば、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群は、どのような人がなりやすいか

ではどのような人が気を付けなければいけないかというと、一般的には太っている人がなりやすい病気です。

 

太ると舌や首の回りの脂肪が気道(空気の通り道)を圧迫してしまいます。また胸の周りの脂肪も、横になると肺を圧迫して呼吸を邪魔するのです。

 

ですから、肥満体型の人は要注意です。ただ、太っていなければ安心かというとそうでもありません。

 

一見痩せている人でも、筋肉が少なく内臓肥満になってしまっている、いわゆる「隠れ肥満」の人もいますし、生まれつき無呼吸症候群になりやすい骨格の人もいます。

 

特に顎が小さい、顎が浅い(※)人は睡眠時無呼吸症候群になりやすい傾向があります。

※横から見たときに首とあごの先端の距離が短いことです。顎が浅い人は、太っているわけでもないのに下を向いたときに二重顎になりやすいのが特徴です

 

また、脳や神経の異常で呼吸がとまってしまう人もいます。ですから、普通や、やせ体型の人でも、夜中にいびきをかいていたり、日中に眠気を感じたりするようであれば、やはり睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。

 

次ページ睡眠時無呼吸症候群が引き起こす身体の不調とは

※本記事は、オンライン診療対応クリニック病院検索・クリニック動画紹介のイシャチョクから転載したものです。