2021年11月の水関連株式市場 (※写真はイメージです/PIXTA)

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社マーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

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11月の投資環境

11月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で下落しました。

 

世界の株式市場は、月初から予想を上回る企業決算の発表、新型コロナウイルス感染症の経口治療薬開発の進展などを背景に上昇基調となりました。その後、10月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を大幅に上回ったことなどを受けてインフレ懸念が高まり一時、下落する場面もありましたが、引き続き良好な企業決算などが好感され株式市場は堅調な動きとなりました。中旬以降も株式市場は底堅く推移しましたが、月末にかけては新型コロナウイルスのオミクロン株への警戒感が広がり、世界の株式市場は急落しました。業種別では情報技術、一般消費財・サービスが上昇した一方、エネルギー、金融、コミュニケーション・サービスなどが下落しました。

 

水関連企業(現地通貨ベース)の株価は、株式市場が下落するなか、相対的に小幅な下落に留まりました。

 

装置製造エンジニアリングセクターはモニタリング関連銘柄にけん引され最も良好なパフォーマンスとなりました。ダナハーは、新型コロナウイルス感染者が再び増加し検査機器の需要が高まったことを背景に上昇しました。消費関連ではプールが、ポーポイズプールを買収し小売業に参入し、堅調な業績となったことを受け大幅に上昇しました。更には当買収によって、プール関連製品を扱うレスリーズの市場価値が再評価され上昇することが期待されます。

 

環境マネジメント・サービスセクターは、主に、既存株主のプライベート・エクイティー・ファンドによる株式の売出しが株価の重しとなったGFLエンバイロメンタルが足かせとなり、軟調な推移となりました。しかし、同社の業界での地位や買収などによる成長の道筋は魅力的であると考えます。テトラ・テックは、四半期決算発表で受注残高が堅調に積み上がっていることが確認され上昇しました。この傾向はコンサルティング関連企業全体で見られます。

 

上下水道ビジネスセクターは、アメリカン・ウォーター・ワークスやヴェオリア・エンバイロメントが足かせとなり軟調な展開となりました。

 

アメリカン・ウォーター・ワークスは、ホームオーナー・サービス・グループを売却したための収益ガイダンス修正後、利益確定による売りが見られました。しかし、重要なインフラ需要による同社の規制下の水道公益事業の成長加速に、市場がまたすぐに目を向けるようになると見ています。ヴェオリア・エンバイロメントは、オーストリアのロックダウンの発表を受け利益確定の売りにさらされました。同社は、上下水道ビジネスおよび廃棄物処理ビジネスの両方に高収益を生み出すと考えられる物価上昇の恩恵を受けることができると考えています。

 

円換算ベース、月次、期間:2011年11月末~2021年11月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧 問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2011年11月末~2021年11月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2011年11月末~2021年11月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数 ※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。 出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2011年11月末~2021年11月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
※2020年10月より構成銘柄が一部変更になっています。
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

今後の見通し

今後の見通しについては、世界的に購買担当者景気指数(PMI)が堅調に推移するなど企業の景況感の改善が見られ、明るい見通しが続きます。一方で、インフレの高まりによる不透明感が懸念されます。価格上昇圧力が持続するか否か、米国の連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による金融緩和策の正常化や利上げに踏み切るタイミング、また、それがどのように株式のバリュエーションに影響を及ぼすか等、見極める必要があると考えます。

 

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連銘柄は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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