AI(人工知能)の研究を行っている米オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が発表した論文では、20年後には47%の仕事がなくなるという衝撃の結論が導き出されています。人生100年時代、生きる期間も、働く期間もかつてない長さになっていくことが予測されるなかで、長くやりがいや充実感を得ながら働くため、転職先を選ぶ際に意識したいポイントはなんでしょうか。株式会社キャリア・エックスのCEO兼コンサルタントの東海林浩樹氏が解説します。※本記事は、株式会社キャリア・エックスの『転職コラム』から転載したものです。
20年後には47%の仕事が消滅?アフターコロナの「転職先」の選び方

需要が高まっていく産業/事業に着目を

では、どのような選択軸で企業を選んでいくとよいのか。1つ挙げられるのは、当たり前のことですが、「伸びていく産業に身を投じる」ということです。

 

仕事というのは、自分がやりたいことだけでなく、世の中に求められていることでなければ成り立ちません。

 

そして、いつの時代であっても、その時代の困りごとや必要とされるものに対して解決策を提供できる産業や企業が伸びていくものです。例えば、今、自動車産業がこれだけ巨大な産業となっているのは、自動車が必要とされたからです。

 

これから必要とされる産業の例を挙げるとすると、非対面を余儀なくされる巣ごもり消費において、活況となるのはやはりIT関連のサービスになります。ネットを使ったサービスやネット通販は、今まで以上に需要が高まっています。

 

また、大容量が必要とされる高度なオンラインゲームやVR(バーチャル・リアリティ)の事業は、5Gの普及で、巣ごもり消費の拡大とともに、需要を伸ばしていくことが予想されます。 実際に、巣ごもり消費、リモート、コロナ対策に関係する業種の株価は高騰していますね。

 

例えば、マスクメーカーのユニ・チャーム株式会社では、年初の終値が3,655円であったのに対し、4月7日には年初来高値4,268円となっています。

 

テレワーク関連の会社である株式会社ブイキューブでは、年初の終値が683円であったのに対し、4月1日には年初来高値1,483円となっています。

 

また、健康にかかわる産業、DXをはじめとした仕事の効率化や企業の生産性にかかわるSaaS事業、地球環境への負荷低減を意識して事業を行なっている企業などでしょうか。

 

このようにして、このコロナ禍、またテクノロジーの進展などによって起こっている変化の先に必要とされる産業は何なのかを見極め、その産業にかかわっていく形で自分を変化させていくことが、これからの世の中を生き抜いていく一つの方法だと思います。

 

 

東海林 浩樹

株式会社キャリア・エックス

CEO/コンサルタント