会社に依存せず、自分自身のキャリアを開拓していく手段として「転職」が一般化してきています。本記事では、多くの転職希望者が持っている悩みについて、人材会社を経営し、これまで3,000人以上の就職面談を行ってきた福山敦士氏がこたえていきます。※本連載は、福山敦士氏著『新しい転職面接の教科書~「最強の内定」を手に入れる!』(大和書房)を一部抜粋・再編集したものです。
転職希望者「どう自己PRする?なぜ最終面接で落ちる?」…キャリアコンサルタントが回答 (※写真はイメージです/PIXTA)

お悩み相談…「内定」への最後の決め手は?

■これ悩んでます…最終まで行くけど、決まらない

 

最終面接までは行くのに、決め手に欠けるのかなかなか内定が取れないという悩みも結構あります。この要因は2つあります。1つめは主体性で、2つめが決断力です。

 

1.主体性

入社したての人には、いろいろな説明をしたり手配をしたりしますが、それ以上にコミュニケーションコスト・マネジメントコストがかかるイメージが湧いてしまうと企業側は二の足を踏むかもしれません。

 

要は、席に座ってじっとしてしまうイメージが湧くとやはり採りづらいです。どの企業も「主体性」というキーワードを求職者に求めます。人手不足と言われてはいますが、AIの進化を鑑みると作業的なことに対する不足は徐々に求められなくなるでしょう。

 

新しいものを生み出したり、改善をするといった付加価値を生み出す、自走できる人かどうかが問われます。

 

2.決断力

これは、その人の経歴に関係します。今まで選ばれる人生を送ってきている人だと「自ら決める」という経験をしてきていないので「自ら決めることができない」ということがあります。

 

高校・大学は付属校だったり、就職も教授や親、先輩が決めてくれたなど、レールを敷かれてしまってきている場合は、本人も内心「誰か決めてくれないかな」と思っている可能性があります。

 

ですから、「いつから来られますか」と言われたときに、すぐ決めることができなくて「ええっと、引き継ぎなど諸々ありまして…半年くらいお時間頂ければ…」となってしまうと、企業側としては「うちに決めてくれない」という印象を受けますから、書類上も○、本人の人当たりも○で会社としてはゴーサインを出しているのに内定に至らない、入社に至らないというケースがあります。

 

自分が企業に対してそういう反応になっていないかどうかは、一度振り返った方がいいかもしれません。

 

■アドバイス…自らの決断はどちらに転んでもプラスになる

 

 

福山 敦士

キャリア教育研究家/人材会社経営者