「前借り」感覚の利用者多数…知っておくべき「給料ファクタリング」の問題点【弁護士が解説】

給料ファクタリングという言葉をご存じでしょうか? そもそもファクタリングとは債権を期日前に一定の手数料を徴収して買い取るサービスのことを指します。そのなかで、個人が勤務先に対して有する給与(賃金債権)を対象としているのが給料ファクタリングです。利用者からすると、給料をファクタリング会社から前借りしているように感じることでしょう。この給料ファクタリングサービスは貸金業に該当(貸金業登録が必要)するのですが、貸金業登録を受けていないヤミ金融業者が給料ファクタリングサービスを提供し、利用者から年率換算すると数百~千数百%という高額な手数料を取る、という問題が全国で多発しています。今回は、弁護士・齋藤健博氏が、相談者から寄せられた給料ファクタリングに関する質問に回答していきます。

「給料ファクタリング=違法」なのか?

質問①:給料ファクタリングはすべて違法なのでしょうか?
 

給与ファクタリングのすべてが違法であるとは考えられていません。なかでも問題視されているのは、貸金業登録を受けずにサービスを提供するヤミ金業者です。こういったヤミ金業者では、サービス利用者の勤めている会社に対して急に押しかけ、悪質な取り立てを行うケースなども報告されています。

 

このような状況を受け、金融庁もチラシなどを作成し、注意喚起を促しています。

 

出典:金融庁ウェブサイト(https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html)
[図表]給与ファクタリング注意喚起ポスター 出典:金融庁ウェブサイト(https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html)

「違法ファクタリング業者」はどんな罪に問われる?

■質問②:違法なファクタリング業者はどのような罪に問われるのでしょうか?
 

利息の取り方によっては出資法違反が一番多い内容となりますが、罪でなくても違法な利息の取り立てとして公序良俗違反等の取引になることが多いようです。罪としてはいわゆる闇金扱いされるということが多いです。

「違法なら返さなくていい」はまかり通るのか

質問③:極端な話、給料ファクタリングが違法ということは借りる側は、「借りるだけ借りて返さない」といったことも可能なのでしょうか? それとも違法でも返す義務はあるのでしょうか?

 

これは非常に難しい問題で、裁判も多く起こされています。裁判官もそれぞれ異なる判決を出しているのが実際のところです。多くの事例では、貸金(借金)なのか、それとも債権譲渡なのか、が争われます。貸金だとすると、借りたお金は返さなくてはなりませんが、もともとの利息の合意が暴利行為であって無効であると主張されることが少なくないのです。

 

一概にはいえませんが、利息制限法に違反している部分に関しての利息までは、支払う必要ありません。

 

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銀座さいとう法律事務所 弁護士

2010年、慶應義塾大学総合政策学部卒業。2013年、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。2015年、慶應義塾大学法科大学院修了。2015年、司法試験に合格。「不倫」「浮気」「離婚」「男女問題」「セクハラ問題」を中心に、債権回収、企業法務・顧問弁護士、詐欺被害・消費者被害、犯罪・刑事事件、不動産・建築、借金・債務整理などの法律業務全般を取り扱っている。

著者紹介

連載不倫・離婚・男女問題…弁護士が「家庭内トラブルの対処法」を解説

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