老親を悲しませない…「信頼できるケアマネジャー」の探し方

相沢 光一
老親を悲しませない…「信頼できるケアマネジャー」の探し方
(※画像はイメージです/PIXTA)

信頼ができ、相性の良いケアマネージャーを探すことは、今後の長く続く介護生活を左右する重要な課題です。突然、家族の介護が迫ってきた時には、ただただ右往左往しがちですが、ここでのケアマネージャーとの出会いは重要です。どうすればいいのか。※本連載は相沢光一著『介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ』(河出書房新社)より一部を抜粋、再編集したものです。登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

自力で納得のケアマネを探すこともできる

■ケアマネ探しは、手間を惜しまない

 

「オバちゃんルート」とは別に、自力でケアマネを探すこともできます。

 

役所の担当課や包括に行くと、地域の居宅介護支援事業所、つまり、ケアマネが所属する事業所の連絡先が掲載されている資料があります。それをもらって帰り、目星をつけたところに電話連絡するのです。

 

事業所に利用者サイドから連絡が入ることはほとんどないそうですが、どこも快く面談に応じてくれるとのこと。そして事業所へ足を運び、いまのケアマネに不満を感じていること、良いケアマネが見つかったら替わって担当してもらいたいと考えていることを話すのです。

 

対応するケアマネは、おそらく少し警戒するはずです。現状のケアマネに不満があって替えようと思っているということには、クレーマーっぽさが感じられるからです。しかし、冷静に筋道を立てて現状を説明すれば、そうではないことをわかってもらえます。

 

また、こちらも相手の対応や会話から人間性や事業所の姿勢をうかがうことができます。そのように数か所の事業所をまわり、面談をくり返すことで、相性が良く、担当を任せても大丈夫そうな人が見つかるというわけです。

 

ここでは、すでに介護をしていて、その期待に応えてくれないダメなケアマネを替えるときの人材の見つけ方として書いていますが、このケアマネ選びは介護が始まるときに実践してもかまいません。近所のオバちゃんルートも然りです。介護をよく知る人から情報を得て、自分の目で人物を見定め、担当になってもらえば問題はないのですから。

 

ただし、介護が始まるときは、そんな余裕は精神的にも時間的にもありません。だから、運の良し悪しで、ミスマッチも起こる。介護のキャリアを積んで、どうしたらより良いケアができるか模索できるようになり、現状のケアマネを替える決断をしたときは、時間と手間をかけてでも納得のいくケアマネを見つけるべきなのです。

 

※本連載に登場するケアマネの方々、サービス事業者の方々のお名前は、すべて仮名です。

 

相沢 光一
フリーライター

 

 

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

介護を左右する 頼れるケアマネ 問題なケアマネ

相沢 光一

河出書房新社

有能な人が担当になればラッキー。ところが、そうでない人だと…。介護サービスを受ける際の中心的な存在であるケアマネージャー。その良し悪しはどこで判断できるのか、「もっといい人を」と思ったら、どう対処すべきか。著者…

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