元野村證券でYouTuberの宋世羅(そんせら)氏の著書『ヨイショする営業マンは全員アホ 1%だけが知っている禁断の法則』(飛鳥新社)より一部抜粋・編集して、「経営者や上司からの質問に対する答え方」について解説します。
偉い人から質問されたときの「NG解答」と「模範解答」の決定的な差 (写真はイメージです/PIXTA)

器の大きい人は「頼られる」と「褒められる」が同義

たとえば、それほど仲がよくない高校時代の同級生にいきなり連絡をして、「保険入ってくれない? 俺、今月ノルマやばくってさ」と言えば、おそらく私のことを一瞬で嫌いになり、縁が切れてしまうと思います。

 

もちろん、人にもよると思いますが、一般の人は、「頼られる」ということに関してネガティブな感情を持ちやすいものです。一方、経営者や大物はここの感覚がちょっと違う。

 

こちらが頼ることで信頼を感じて嬉しくなり、「こいつ、カワエエ奴やな」という感覚になりやすい傾向があります。というのも、経営者や大物は、器の大きさと金銭的余裕が桁違いだからです。どういうことか。

 

たとえば、サラリーマンの方でも、めちゃくちゃ可愛がっている後輩から急に呼び出されて、「すみません。こんな悩みを打ち明けられるのはAさんしかいません。実は親が介護の状態でお金が必要で……。10万円貸していただけませんか?」と言われたら、確かに10万円は痛いけど、嬉しい気持ちになると思います。

 

つまり、10万円の価値よりも、頼られた嬉しさのほうが上回るということです。「人に頼ることは悪いこと」と思っている人は結構多いと思います。確かに、一般の方を相手にこれをやってしまうと完全にアウトです。

 

でも、ある程度こちらも好かれているのが前提にはなりますが、相手が器の大きい経営者や大物にとっては、頼られることが褒められることと同義だったりするわけです。

 

この感覚を理解している人は案外少ない。もちろん、相手を見てやる必要はありますが、それを理解して上手く頼ることで、相手からより好意的な印象を持ってもらえることがあります。