(※画像はイメージです/PIXTA)

事業承継の選択肢のひとつ「M&A」。新型コロナウイルス感染拡大による不況下において、市場はむしろ活発化しており、広く注目を集めている。本記事では、事業承継サポートに取り組む、株式会社ビジネスマーケット・代表取締役社長の表一剛氏が、近年サービスを提供する企業が増加している「M&Aプラットフォーム」について解説する。

従来の「M&A」「事業承継」が抱えていた課題

インターネット上で相手を探すことができる「オンラインプラットフォーム」の出現以前は、M&Aや事業承継といえば、事業者自身が譲り渡しや譲り受けの情報にアクセスすることが困難でした。

 

情報自体が秘密裏に扱われ、一部の関係者のみがその情報のやり取りを行うため、そのやり取りの部分をM&A支援者(金融機関、M&A仲介業者など)が担っていました。

 

そのため、情報量の少なさからマッチングの可能性が低くなってしまったり、マッチングにかかるコストが大きく高額の報酬につながってしまったりという状況になっていたのです。

「M&Aプラットフォーム」誕生の背景

弊社が事業承継(M&A)支援プラットフォーム「ビズマ」を立ち上げたのが2018年3月。サービス立ち上げ3年強となります。

 

当時はM&Aや事業承継という言葉が「127万社が廃業する大廃業時代」というフレーズとともに、多くの後継者不在企業を支援する必要があるとの時代的背景から、プラットフォームが誕生しました。

 

2021年現在、多くの方がM&Aを認識され、仕事の場面などで聞かれることが増えてきたのではないでしょうか。以前までのネガティブなイメージから、少し改善してきているようにも感じています。

 

一方で、M&Aプラットフォームといっても「いったい何ができるの?」「プラットフォームにする意味って何?」といった疑問を抱く方も多く、存在自体まだまだ認知されていない方も多いというのが「中の人」としての率直な感想です。

 

そこで本記事では、M&Aプラットフォームとは何なのか、紹介していきます。

M&Aマッチングプラットフォームを分類すると…

昨年策定された「中小M&Aガイドライン(※1)」では、『M&Aプラットフォームは、譲り渡し側・譲り受け側がインターネット上のシステムに登録することで、主にマッチングをはじめとする中小M&Aの手続を低コストで行うことができる支援ツールである。』とされています。

 

こういった従来のM&Aの問題点を解決するためにうまれたサービスが、M&Aマッチングプラットフォームです。

 

直近ではマッチングプラットフォームを立ち上げる企業が増えてきたこともあり、数も増加していますが、その種類もプラットフォーム毎に様々です。図表では大まかに分類していますが、同じ分類のなかでも細かくいえば内容が違う、といったサービスもあります。使用を検討される方は、それぞれのサイトについて良く確認することをおススメします。

 

作成:株式会社ビジネスマーケット
[図表]M&Aプラットフォームカオスマップ 作成:株式会社ビジネスマーケット

 

特に、以下の点は確認すべきポイントとして押さえておくべきでしょう。

 

・利用料金(売り手、買い手、支援者それぞれ)
・支援者(仲介、FAなど)の利用が可能か
・自分で案件を検索することが出来るか

 

単純に料金が高い、安いという基準だけでなく、支援を受けられるサービスの内容や、その期間など、自身のニーズに合致したサービスを選択する必要があるでしょう。

 

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