(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもがピアノ、ヴァイオリン、ギターなどの音楽のレッスンを受けるにあたって、始めるタイミングや場所、受験との両立で悩みも多いといいます。本記事では、音楽教室を主宰する筆者が、親からよく受ける質問に答えていきます。

小学生の「受験勉強」と「音楽」を両立させるには?

Q.子どもに中学受験をさせることを考えており、ピアノを受験勉強と両立できるのか不安です。

 

A.小さいときから習い事をしていた子の多くは、受験を前にしてそれを続けるかどうかの選択を迫られることになります。音楽のレッスンも例外ではありません。

 

中学受験をするのであれば、受験のための学習塾に通い始める小学4年生前後のタイミングで「受験勉強で忙しくなるから」などの理由で音楽教室を辞めるという選択をするお子さんも少なくありません。受験が終わってから再び教室に戻って来てくれることもありますが、やはり多くの場合、そのまま音楽から離れたままになってしまいます。

 

小学生の頃のレッスンは、演奏のための基礎固めが中心で、芸術性のより高い作品に取り組めるようになるのは、中学生や高校生になってからです。人生で最も多感なときに、そうした作品の数々に触れることで、音楽教育から得られる効果はさらに大きなものになることは間違いありません。そんな子どもにとって大事な時期に音楽との関わりがなくなるのは、本当にもったいないことです。

 

音楽と受験勉強を両立している生徒さんは、そのときの状況に合わせて、音楽にかける時間の比重を調整しながら、柔軟に対応しているように見えます。

 

受験勉強に一辺倒になって、すべての時間を勉強に注ぎ込もうとして精神的に無理を重ねるよりも、勉強の合間に音楽を聴いたり、楽器を弾いたりといった時間をもつことで、受験勉強へのモチベーションをより高く保てることもあるようです。

 

実際、筆者の教室でも受験勉強と音楽レッスンを両立させ、有名私立中学や難関高校・大学に合格している生徒さんたちは数多くいらっしゃいます。

 

社会に出ると、複数のプロジェクトを同時進行しなければならないこともあります。また、仕事とプライベートの両立が必要になることもあるでしょう。自分にとって本当に大切なことは何なのかを把握し、優先順位を決めて自律的に物事に取り組める能力は、どんな分野でも成功につながるのではないでしょうか。

 

小林 洋子

小林音楽教室 主宰

 

沼田 峰紀

株式会社レゼル 代表取締役

 

 

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※本記事は、小林洋子氏と沼田峰紀氏の共著『これからの時代を生きるすべての子どもたちへ 音楽教育のススメ』(幻冬舎MC)より抜粋・再編集したものです。

これからの時代を生きるすべての子どもたちへ 音楽教育のススメ

これからの時代を生きるすべての子どもたちへ 音楽教育のススメ

小林洋子、沼田 峰紀

幻冬舎メディアコンサルティング

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