後継者不在の会社が6割以上となった今、社長の相続が問題になるケースが増えています。今回は、実際に寄せられた相談をもとに、一般社団法人相続終活専門協会理事・貞方大輔氏が解説します。

ただでさえ面倒な相続手続き、社長の場合だと…

中小企業のうち6割以上の会社が“後継者不在”という事業承継の問題を抱えているといわれています。少子高齢化といった社会問題も相まって、今後もこの問題は大きくなっていく一方でしょう。

 

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当然のことながら、命をかけて守ってきた会社を簡単にたたんでしまうことは考えたくないでしょうし、頑張ってきてくれた従業員がいればなおさらです。ただ、何も手を打たないまま、あるいは打てないまま、大黒柱である経営者を失ってしまうことほど恐ろしいものはありません。

 

ただでさえ、相続発生時の手続きはわかりにくいものですが、そこに会社経営者の場合、労務問題なども加わるのでやらなければならない手続きや調査は倍増します。

 

会社を経営している以上、万が一のことを考えて、社長が亡くなったことを見据えた「会社の終活」も大事ではないでしょうか。清算も選択肢ではありますが、会社が元気なうちに、親族への承継をはじめ、M&Aや親族外でも従業員への事業承継などの道筋を立てておくことが、残された会社の従業員や遺族のためにもなるのです。

 

 

貞方 大輔

一般社団法人相続終活専門協会 理事

株式会社アレース・ファミリーオフィス 取締役 西日本支社長

 

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本連載に記載されているデータおよび各種制度の情報はいずれも執筆時点のものであり(2021年4月)、今後変更される可能性があります。あらかじめご了承ください。

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