米国ハーバード大学などが実践している「エンダウメント投資」とは、「寄付金で財団や基金を設立し、寄付で集められた資産を元本にして運用する投資」のことで、継続して高い利回りをあげています。今回は、個人が自分で再現することは難しい「エンダウメント投資」を、証券会社を通じて実行する方法を3つ解説します。※本連載は、GCIアセット・マネジメント代表取締役CEOの山内英貴氏の著書『エンダウメント投資戦略』(東洋経済新報社)より一部を抜粋・再編集したものです。

 

②確定拠出型年金(DCプラン)でエンダウメント・ポートフォリオを構築する

積み立て投資という点では、企業の提供する確定拠出型年金(DCプラン)でも活用することは可能です。

 

投信を選ぶのとは違って、投資家のみなさんの選択肢は狭く、スポンサー(すなわち所属する年金基金)が採用している運用商品に限定されます。したがって、その選択可能なユニバースの中からポートフォリオを構築することになります。

 

現状、日本企業の確定拠出型年金でリキッド・オルタナティブを採用しているところは皆無に近いでしょうから、現時点では困難です。しかし、米国では急速に拡大しつつありますので、日本もあとを追ってユニバースが拡大する可能性は十分あると思います。

 

次善の策としては、伝統資産など可能なものだけはDCプランのポートフォリオで積み立て、ユニバースにないものを個別投信で積み立てるという方法も考えられます。DCプランも現状の伝統資産主体だと分散効果に限界がありますから、それをカバーするように、DCプランの外枠でオルタナティブ戦略をやっていくというのは理に適っています。

 

もうひとつの策は、プラン・スポンサー(企業年金)に、ユニバースの積極的拡大を求めることです。リスクは投資家であるみなさんがとっているわけですから、不十分なユニバースの中から選択して長期投資していくという不本意な事態は回避すべきです。

 

③エンダウメント・ファンドに投資する

最後に、最も手間のかからない方法は、エンダウメント・ファンドそれ自体に投資する方法です。リバランスもそのファンドの中で、税金負担なしに実行してもらえますので、完全なお任せ運用です。また、このファンドを解約しない限り、税金負担も生じません。

 

「じぶん年金」として長期の積み立てを行うのもよし、余剰資金を10年間というような時間軸を設けて運用するのもよいと思います。

 

すでにバランス型ファンドはたくさん存在しますが、オルタナティブまで活用したエンダウメント投資戦略とは、ポートフォリオ運用のコンセプトが違うことをおわかりいただけると思います。

 

また、ラップ口座やファンド・ラップの中には、ヘッジファンドに投資するものもありますが、エンダウメント・ファンドのコストと比較すると、かなり格差があります。

 

 

山内 英貴

株式会社GCIアセット・マネジメント 代表取締役CEO

 

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山内 英貴

東洋経済新報社

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