ロブスタ種のほうが「上品な泡」を発生させるワケ
イタリア流のエスプレッソがロブスタ種をブレンドするのは、アラビカ種よりロブスタ種の方が油分の粘度が高いため。
アラビカ種の油分はさらさらですが、ロブスタ種はより粘度があるのです。そのため上品な口当たりの消えないクレマを発生させやすく、インパクトの苦味を添えるためだと筆者は考えています。再三触れているように、油分があるときめ細かなクレマが立ちやすくなります。
コーヒーやエスプレッソを解説する本の多くには、アラビカ種の方がロブスタ種よりも油分が多いと書かれています。なかにはアラビカ種の油分が11%で、ロブスタ種の油分は8%という具体的な数字を掲げている本もあります。
ところが実際は、コーヒーの成分を正確に測定した研究は少なく、残念ながらいまだに化学的な目線での正確な分析は行われていません。
筆者のこれまでの経験と味覚では、ロブスタ種はアラビカ種よりも明らかに油分が多く、とろみと粘性が感じられます。インドの農園主に直接聞いても、油分は多いと答えます。ロブスタ種をブレンドして抽出したエスプレッソに砂糖を載せて検証しても、アラビカ種で淹れたときとは比較にならないほど砂糖を載せたまま沈み込むことなく長時間耐えるのです。
この粘度の問題に白黒つけるために、一般的なアラビカ種と弊社のロブスタ種でレギュラーコーヒーを淹れて検証してみたことがあります。
それぞれ10gの豆を使い、170㎖をペーパーフィルターで抽出しました。これを20回行ってBRIX計という濃度計で測ると、アラビカ種100%では最大でも1.5%ほどにしかならないのですが、ロブスタ種100%の濃度は1.7%ほどになるという結果が得られました。
さらに微弱な電流を液体に流してその抵抗値からどのくらいの成分が溶解しているかを測るTDS計の数字は、アラビカ種とロブスタ種ではそこまで変わりませんでした。
光の屈折率を測定しているBRIX計でロブスタ種の方が濃度が高く出るのは、おそらく粘度の違いにあると筆者は判断しています。ロブスタ種の体積はアラビカ種の1.5倍ほどもあるので、たとえアラビカ種が11%の油分を持っているとしても、ロブスタ種の方がサイズは大きい分、豆一粒当たりの油分は8×1.5倍=12%とやや多くなります。
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