「なぜ?」と聞かれたとき、絶対やってはいけないこと
子どもの力を伸ばすマジックワードは、「なぜ?」と「どうして?」です。子どもたち、とくに幼い子どもは好奇心が旺盛です。彼らにとって世の中はたくさんの不思議に満ちた世界に見えています。みなさんも「なぜ、こうなるの?」「どうして、こんなことが起こるの?」としつこく尋ねられたことがあるでしょう。見ること、聞くこと、感じることのすべてに「?」を抱く。そうすることで考える力が育まれ、自然と頭は柔らかくなっていきます。
ただし、その際に絶対やってはいけない対応があります。
「これはこうなっているから」と、すぐに正解を「教える」ことです。こうすることで知識を与えていると思ってしまいがちですが、実は逆効果です。さらに、最悪な言葉は「忙しい」「うるさい」と聞いてくること自体を否定してしまうことです。このような言葉をかけられてしまうと、子どもは自分から考えることをやめてしまいます。
では、子どもから何か質問された時、すぐに答えを出さず「何でだろう?」と、子どもに問いを返せばどうなるでしょうか。
幼いなりに、子どもは自分で答えを考えるようになります。つまり頭を使うのです。何か新しいことに出会うたびに疑問が湧き、考える子どもに育ちます。そうやって考えれば考えるほど、子どもの頭には次から次へと新しい疑問が浮かんでくるはずです。そうすることで、いろいろな可能性や関係性に気付く頭の柔らかさを手に入れることができるのです。
どんな子どもでも考える力を持つ可能性を秘めています。ですから、適切なタイミングで然るべき訓練を受ければ、間違いなく頭の柔らかな子どもに成長していけるのです。