2020年10月の水関連株式市場

投資のプロフェッショナルである機関投資家からも評判のピクテ投信投資顧問株式会社マーケット情報。専門家が明快に分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

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10月の投資環境

10月の世界株式市場は、MSCI世界株価指数(現地通貨ベース)で下落しました。世界の株式市場は、米国の追加景気対策の成立期待などを受けて上旬は上昇基調となりました。しかし中旬には民主党と共和党の対立で米国の追加経済対策成立が遅れるとの懸念に加え、米国の新規失業保険申請件数やドイツの景気期待指数などの予想外の悪化などにより株式市場は下落に転じました。下旬以降も、欧州や米国における新型コロナウイルスの感染再拡大への懸念、米国大統領選挙を控え先行き不透明感が高まったことなどから下落基調が続き、月間でも下落しました。

 

業種別では、公益やコミュニケーション・サービスが上昇した一方、エネルギー、ヘルスケア、資本財・サービスの下落率が大きくなりました。

 

こうした中、水関連企業(現地通貨ベース)の株価は株式市場が下落するなか、同水準の下落幅となりました。モニタリングや地方自治体インフラ関連銘柄が貢献した装置製造・エンジニアリング・セクターが最も堅調でした。

 

装置製造・エンジニアリングセクターでは、ダナハーやサーモフィッシャー・サイエンティフィックに関して、同社が優位性を有するコロナウイルス関連のワクチンや治療薬の開発関連製品に対する需要が2021年も継続し、引き続き両者の業績に対する追い風となるとの観測が株価を支えました。また、ペンテアに関しては、プール向けの事業が好調であることが好感され、株価が上昇しました。一方で、エコラボに関しては、工業向け事業が堅調に推移しているものの、ホテル・レストランなどの施設向け事業で苦戦を強いられたことを背景に、軟調な決算を発表したことが嫌気され株価が下落しました。

 

上下水道ビジネスセクターでは、ヴェオリア・エンバイロメントに関してはスエズの買収に対する不確実性や新型コロナウイルス感染再拡大を受け、欧州でロックダウンが再導入されたことが業績に対する懸念となったこと等を背景に株価が下落しました。また、サンパウロ州基礎衛生公社に関しては、引き続き民営化の実現に対する懸念が嫌気され、株価が軟調に推移しました。

 

円換算ベース、月次、期間:2010年10末~2020年10月末 ※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース) 出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表1]水関連企業の株価推移 円換算ベース、月次、期間:2010年10末~2020年10月末
※先進国株式:MSCI世界株価指数、水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数(株価指数はすべて配当込み、ネットベース)
出所:トムソン・ロイター・データストリームのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

 

月次、期間:2010年9月末~2020年9月末 ※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数 10月末データが取得できなかったため、9月末データから未更新  出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成
[図表2]水関連企業の株価収益率(PER)の推移 月次、期間:2010年9月末~2020年9月末
※水関連企業:S&Pグローバル・ウォーター指数
10月末データが取得できなかったため、9月末データから未更新
出所:ブルームバーグのデータを使用しピクテ投信投資顧問株式会社作成

今後の見通し

足元では、地政学的リスクや米国の金融政策に加えて、新型コロナウイルスの感染拡大などマクロ経済見通しを不透明にする多くの要因があり、世界の経済成長に対してプラス、マイナスの両方に作用しています。不透明な環境は、世界全体の製造業景気指数が弱気な見通しを示すなどビジネス・センチメントに影響しています。

 

水関連インフラへの投資は必要不可欠であり、中長期的に見ると、世界的に事業展開を行う水関連銘柄のファンダメンタルズは堅調であると考えます。温暖化の影響から世界的な気候変動によって引き起こされる干ばつや洪水の問題なども、水関連インフラへの投資を呼び起こしています。中長期的に水関連株式は引き続き魅力的な投資対象であると考えます。

 

 

※将来の市場環境の変動等により、上記の内容が変更される場合があります。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『2020年10月の水関連株式市場』を参照)。

 

(2020年11月24日)

 

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ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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