すべて私立学校に通わせたら、2,000万円はくだらないといいますが、まさにその通り。習い事や塾などの費用は天井知らずですし、留学をしたい・させたいと考えると、莫大な金額になるでしょう。贈与を頼りたくなるのも当然のことかもしれません。
都道府県別の教育費…1位「東京」、注目は9位の…
教育費=子どもへの愛情、というわけではありませんが、できるだけいい教育を受けさせたいとお金をかけるのは親心。実際、どれくらいの教育費をかけているものなのでしょうか。
総務省の「家計調査年報」(2019年)によると、勤労世帯(世帯主が会社、官公庁、学校、工場、商店などに勤めている世帯で、世帯主が社長、取締役、理事など会社団体の役員である世帯は除く)の教育費の平均は月額18,529円。2004年からの15年ほどの間、多少の上下はあるものの、2万円弱というのが、家計に占める一般的な教育費となっています(図表2)。
しかし教育環境は地域によって違い、それによって教育にかける費用の度合いも変わってくるでしょう。そこで都道府県別に教育費をみていきます。
全国平均、月額18,529円を超えるのは14都府県。そのなかで最も教育費をかけるのは「東京」で全国平均の1.8倍の33,645円。続いて「埼玉県」「奈良県」「神奈川県」「熊本県」と続きます。全体的に首都圏のほか、大都市圏とその近郊で教育費を多く支出する傾向が見られますが、そのなかで、先日、魅力度ランキング最下位から脱出したと話題の「茨城県」の存在が際立ちます(図表3)。
茨城県にはノーベル賞受賞者を輩出している世界的な科学技術拠点都市、筑波研究学園都市があるなど、教育機関の集積がみられる地域。つくばエクスプレスの開業で東京との結びつきが強くなり、教育機会も増加。県南部を中心に、教育にコストをかける土台があることが、教育費全国上位にランクインしている要因と考えられます。
一方で教育費が少ないのは「宮崎県」で、全国平均の1/2以下となる7,840円。「沖縄県」「山梨県」「群馬県」「青森県」と続きます。
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