「離乳食に薄いおかゆ、スープはダメ」という常識…医師が語る

わが子には健康的に育ってほしいもの。母乳育児が終わっても気を抜けない親がほとんどでしょう。しかし「あれはダメ、これもダメ」では窮屈になってしまいますし、実は手抜きを意識するくらいがちょうどいいのです。科学的・栄養学的な根拠に基づき、本当に押さえるべきポイントを解説します。※本連載は、医師、Child Health Laboratory代表の森田麻里子氏の著書『東大医学部卒ママ医師が伝える科学的に正しい子育て』(光文社)より一部を抜粋・再編集したものです。

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WHO提唱の「離乳食のポイント」はたったの4つ

離乳食といえば米のおかゆから始めて1回食、2回食と進めていくもの。そんなイメージがあるかもしれません。たしかにこのような進め方は、日本の文化や日本人の体質に合っている可能性は高いと思います。

 

でも、世界には米が主食でない国もたくさんありますし、国によって離乳食の内容や進め方はさまざまです。日本の常識に縛られすぎる必要はないのではないか、と思うこともよくあります。

 

私が離乳食を準備していた時期、参考になったのはWHOのガイドラインです。WHOのガイドラインは世界中の親子のために作られているので、日本の常識とは全く違うことも書いてあります。「そんなものを食べさせるの?」とカルチャーショックを受けると同時に、「こんな風にしたっていいんだ」と心が軽くなることもありました。

 

WHOのガイドラインでは離乳食という表現ではなく、補完食という言い方がされています。これは、WHOが2歳頃まで母乳育児を続けるのを推奨していることと関係しています。赤ちゃんに与える食事は、母乳を卒業するためではなく、赤ちゃんの成長にともなって母乳だけでは足りなくなってきた栄養を補うため、という考え方なのです。押さえるべきポイントは4つ。エネルギーと栄養素が豊富で、衛生的かつ安全で、家庭の食事から簡単に準備ができ、地域で入手可能かつ購入可能なものを与えることです。

 

始める時期は早ければ4ヵ月、できれば6ヵ月からで、主食と組み合わせて、豆類・動物性食品・緑黄色野菜と果物・油脂や砂糖を食べさせる、と書かれています。油脂や砂糖というとびっくりされるかもしれませんが、バターや植物油も、小スプーン1杯程度加えることで、エネルギーを得られると書かれています。白身魚が先で青魚や肉は後、といったような順序も特に指定されていません。

 

特に強調されているのは、鉄分をしっかりと補うことです。赤ちゃんはママのお腹の中で鉄分を体に蓄えてから生まれてきますが、生後6ヵ月までにその蓄えを使い切ってしまいます。母乳中の鉄分は実はとても少ないため、生後6ヵ月を過ぎたら、離乳食を通じて鉄分を摂取する必要があるのです。鉄を多く含む食品の例としてレバーや赤身肉が挙げられています。大豆などの植物性食品にも鉄分は含まれていますが、動物性食品より吸収が悪いです。植物性食品は、鉄の吸収を促すために、果物などビタミンCを多く含む食品を一緒に食べることが勧められています。

 

離乳食でよく使う食材では、ほうれん草や大豆製品、青のりなどに鉄分が比較的多く含まれています。一緒に果物などを摂るとさらにいいでしょう。レバーは手軽に鉄分を摂取できる食品ですが、毎日食べるとビタミンAが多すぎるので少量を週1〜2回程度食べれば十分です。日本の離乳食の常識とは違いますが、離乳食の早い段階から赤身肉を食べさせるのもいいのではないかと思います。

 

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

日本の離乳食は「面倒」で「栄養不十分」という事実

薄いおかゆやスープを与えることについては、問題があると指摘されています。薄いおかゆや具の少ないスープは、栄養素やカロリーが少なく、赤ちゃんがお腹いっぱい食べても、必要な栄養を満たすことができません。おかゆを与えるなら、スプーンを傾けても落ちないくらいの濃いものにし、食べにくい場合は水分ではなく油分を追加して柔らかくするように、そしてスープも、固形成分だけ取り出して濃いピューレにしたものを与えるようにとアドバイスされています。日本では、離乳食は十倍がゆを小さじ1杯から、と言われることもありますが、それとは真逆の指針です。

 

回数についても、日本の指針とは異なります。1日2回、小スプーン1〜2杯から始め、6〜7ヵ月で1日3回、1歳までに少なくとも1日5回(3回の食事と2回の間食)に増やしていくよう書かれています。

 

こんなガイドラインを知ると、おかゆの濃さをだんだん濃くしていったり、食事の油分を気にしたりする苦労や、1回食も全然食べないから2回食に進めないなどといった悩みも、何だったのだろうと思いませんか?

 

おかゆ、野菜、豆腐、白身魚という順番や、1回食から始めて回数を増やすというやり方は、日本独特のものです。もちろんそれでうまくいけばよいのですが、必ずしもその通りにしなければいけないわけでもないのです。ネットにはさまざまな「月齢別離乳食食材NGリスト」がありますが、本当に気をつけなければいけないものは、それほど多くありません。ボツリヌス症のリスクがあるはちみつや黒糖は1歳未満の子に与えない、食中毒になりやすい生ものやつまらせやすい食材(餅・粒のままのピーナッツ・こんにゃくゼリーなど)は避ける、といったことくらいでしょう。

市販品も活用…手抜きを意識するくらいがちょうどいい

我が家では、5ヵ月頃から離乳食を始めて、緑黄色野菜やヨーグルト、固ゆで卵の卵黄、市販のレバーペーストや魚・肉などを少量ずつ試していきました。日本では手作り離乳食が主流ですが、アメリカでは市販の離乳食を利用する人もかなり多いそうです。大人の食事のとりわけができない時期は、野菜ペーストの冷凍キューブや瓶詰め離乳食、お弁当型の離乳食セットなど、私も大いに活用していました。レバーペーストなど、自宅で用意しにくいものも、市販のものを購入すれば手軽に使えます。

 

離乳食は食べさせること、片付けることだけでも大変です。日本のママ・パパは、細かい進め方にはあまりこだわりすぎず、離乳食の準備は手抜きを意識するくらいでちょうどよいのではないかと思います。

 

※ WHO. Complementary feeding:family foods for breastfed children  [https://www.who.int/nutrition/publications/infantfeeding/WHO_NHD_00.1/en/]

 

 

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森田 麻里子

医師

Child Health Laboratory 代表

 

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医師
Child Health Laboratory 代表
昭和大学病院附属東病院睡眠医療センター 非常勤医師
 

1987年、東京都生まれ。2012年、東京大学医学部医学科卒業。

自身が子どもの夜泣きに悩んだことから、睡眠についての医学研究のリサーチを始め、赤ちゃんの健康をサポートする「Child Health Laboratory」を設立。

著者紹介

連載東大医学部卒のママ医師が解説!科学的に正しい子育て

東大医学部卒ママ医師が伝える 科学的に正しい子育て

東大医学部卒ママ医師が伝える 科学的に正しい子育て

森田 麻里子

光文社

東京大学医学部卒、ママとしても奮闘中の医師が、世界の最新研究をリサーチして生まれた「使える」育児書。 「妊娠中は結局何を食べればいい?」 「哺乳瓶は消毒しないといけない?」 「子どもの睡眠時間はどのくらい必要…

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