これを年収アップ率と比較してみると、20代から30代では年収が1.3倍になっているのに対し、貯蓄額は2.02倍、30代から40代は年収は1.2倍になっているのに対し、貯蓄額は1.5倍。色々と出費がかさむ年代だからか、貯蓄のスピードが少々落ちます。そして、40代から50代では年収は1.1倍アップに対して貯蓄額は1.6倍と、再び貯蓄スピードをあげていきます。そして60代では年収は0.7倍と減らしますが、貯蓄は1.2倍。老後のために貯蓄はまだまだ続いていくというわけです。
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、今年1月から3月までは、現金給与金額(賃金、給与、手当、賞与等、労働の対償として使用者が労働者に通貨で支払うもので、所得税、社会保険料、組合費、購買代金等を差し引く前の金額)は、前年比プラスを記録していましたが、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言が発令された4月以降は、前年比、マイナスを記録しています。
このような状況から、より貯蓄志向は高まっていくものと考えられます。
47都道府県…一番貯蓄額が多いのはどこ?
同じ日本人とはいえ、地域によって志向はことなるもの。「日本人は貯蓄が好き」という傾向は、どこでも同じなのでしょうか。そこで前出の家計調査で、47都道府県別に「貯蓄現在高」を調べていきましょう。
勤労者世帯の全国平均1,376万円を上回る自治体は、全部で15。そのうち最も貯蓄額が多いのは、やはりというべきか「東京都」で、その額は2,254万円にもなります。同調査による年収も全国平均を大きく上回る950万円なので、当然といえば当然の結果です。
続く第2位は「三重県」で2,066万円。意外かもしれませんが、同調査による年収も全国5位の794万円と高収入を誇る県。納得の結果だといえるでしょう。そして3位は「長野県」で1,871万円。この結果も意外に感じる人が多いと思いますが、同調査による年収は全国6位と上位にラインクインしているので、順当な結果です。
では反対に貯蓄額が少ないのはどの自治体なのでしょうか。同調査によると「沖縄県」で576万円。年収においても、全国47位なので、こちらも当然の結果だといえるかもしれません。
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