コロナ・非常警戒宣言のスペイン「不動産利回り」まさかの上昇

新型コロナウイルス感染拡大で、深刻な打撃を受けたと報道されたスペイン。ところが非常警戒宣言下で、不動産利回りは上昇したといいます。不動産マーケットの現状と見通しについて、現地の弁護士がレポートします。

スペイン…住宅用の不動産利回りは8.2%に上昇

バルセロナ/PIXTA
バルセロナ/PIXTA

 

家を購入して賃貸に出す場合の利回りは、コロナ非常警戒宣言前は、前四半期に比べ7.6%上昇しましたが、驚くことに、コロナ非常警戒宣言期間中の2020年第2四半期はロックダウン前に比べ8.2%に増加しました。

 

出所:Takumi Spain(http://www.takumispain.com/)
[図表1]スペイン不動産利回りの推移 出所:Takumi Spain(http://www.takumispain.com/)

 

大手不動産広告サイトの調査によると、スペインで非常警戒宣言が出されていた期間中は、住宅物件の利回りがスペイン国債の利回りの15倍になり、どれだけスペインで不動産投資の収益性が高いか示しています。

 

この調査では、スペイン、イタリア、ポルトガルの主要な都市の不動産、住宅、オフィス、商業用、駐車場に分け、不動産販売価格と賃貸価格を分析し、表面利回りを計算しています。

 

テレワークが進みオフィスに行かなくなっても、現在も引き続きオフィスを賃貸している会社が多く、オフィスは依然として最も収益性の高い不動産投資として人気があります。コロナウイルスのパンデミック以前は、オフィス物件の利回りが9.6%でしたが、非常警戒宣言期間中の利回りは10.9%でした。また商業用物件の利回りは9.3%でした。

 

今後テレワークが導入する企業が増えるにしても、オフィスがなくなることはありません。賃貸面積の広さは狭くなるにしても、スペインでは北ヨーロッパを始め多くの海外企業を誘致しており、需要がさらに増えるとみられています。また不動産投資会社はオフィスの平均価格が下がるとしても、一時的なものと見ています。

 

■住宅物件の利回り

スペインの地方都市の中で、Lleida(ジェイダ)は8.7%で最も利回りが高い結果が出ました。続いてMurcia(ムルシア)8.1%、Huelva(ウエルバ)7.3%、Castellon(カステヨン)7%、Santa Cruz Tenerife(サンタ・クルス・デ・テネリフェ)7%となっています。バルセロナの利回りは5%、マドリッドでは5.3%となりました。

 

■商業用物件の利回り

商業用物件は、利回りが高く人気です。最も高い利回りを出したのは、Oviedo(オビエド)の10.7%です。その次にAvila(アビラ)9.9%、Huelva(ウエルバ)9.9%、Zaragoza(サラゴサ)9.8%が続きます。バルセロナでの利回りは8.5%、一方でマドリッドの利回りは8.3%でした。

 

■オフィス物件の利回り

オフィス物件は他のタイプの物件ほど均一ではないので、スペインの地方都市の半分以上に関する完全な統計データを取得することはできませんでしたが、オフィス物件の利回りはフラメンコで有名な州Seville(セビリア)の12.2%で、地方都市の中で一番高い利回りになっています。その次に、Lugo(ルーゴ)11.9%、Toledo(トレド)9.7%が続きます。

 

マドリッドでは7%、バルセロナは6.9%となりました。

 

BBS弁護士事務所 弁護士

1998年にポンペウ・ファブラ大学(スペイン・バルセロナ市)法学部を卒業。2001年に法学大学院を卒業。BBS弁護士事務所に所属。専門は移民法と刑事法。2004年から2008年、バルセロナ弁護士会の顧問メンバー。2007年から2010年までペルー領事館の移民法専門弁護士として活躍。同じ弁護士事務所には不動産弁護士も所属。現在ペルー商工会議所の顧問弁護士も務める。多くの日系企業のお客様、日本人の学生、研究者のお客様の各種ビザ、不動産投資ビザの申請業務、また不動産投資アドバイス、商業、住宅物件も含めた不動産売買の手続きも手がける。
提携先WEBサイト:http://www.takumispain.com/

著者紹介

連載現地の弁護士が分析!スペイン不動産投資のいま

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