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2020年5月は銀行の貸し出し残高が「史上最高の伸び」
5月のM&A件数(適時開示ベース)は、前年同月の実績と比べて10件増の69件だった。5月としては過去10年で2018年(73件)に次ぐ2番目の高水準。前月比では19件増加した。
4月のM&A件数は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて前年同月比で大幅に減っていたが、5月は持ち直した。
マネックス証券の大槻奈那チーフ・アナリストは「リーマンショック直後と違い、今年5月は銀行の貸し出し残高が史上最高の伸びとなっている」と指摘。「潤沢な融資がM&Aを目指す企業の安心感につながる」と分析する。
もっとも、3月以降、一部の企業では新規案件への様子見姿勢も出ている。M&Aは取引成立まで半年程度かかるのが一般的で、今夏以降にコロナ禍の悪影響が広がるリスクも残る。
全上場企業に義務づけられた適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A仲介のストライク(M&A Online編集部)が集計した。
SBSHDの売上規模が、物流会社買収で「業界10位」へ
5月のM&Aのうち、買収額が大きかったのはSBSホールディングス(HD)だ。199億円を投じて、東芝グループの物流を担う東芝ロジスティクス(川崎市)の株式66.6%を取得し、子会社化する。大型タービンなどの超重量物の輸送やコンサルティングなどのノウハウを持つ東芝ロジスティクスを傘下に収めることで業務の幅を広げ、さらなる事業拡大につなげる。
買収によりSBSHDの売上規模は、陸運・倉庫業界で10位のポジションに躍り出る。同社は「物流インフラを充実させることが大きな仕事の獲得につながる」と指摘。中長期的にはM&Aを活用し、さらなる大規模化を目指す考えだ。コロナ禍を受けて国内外で景気は低迷しているが、同社は「M&Aのタイミングとして東芝、東芝ロジ、当社にとって適した時期であり、当社の成長戦略の一環でもあったため、買収を決めた」としている。
金額トップは、ニチイ学館のMBO(経営陣が参加する買収)案件だった。米投資ファンドのベインキャピタルがニチイ学館にTOB(株式公開買い付け)を行い、非公開化する。TOB期間は5月11日~6月22日。買収金額は総額約990億円。ニチイ学館は1968年に創業し、2002年に東証1部に上場した。祖業の医療事務受託事業と介護事業で業界首位に立つ。
M&A市場の堅調さの背景にあるものとは?
M&A市場の堅調さの背景には、銀行のバランスシート改善を受けた潤沢な融資があるとの見方もある。マネックス証券の試算によると、2019年3月時点の全国の銀行の資本、利益剰余金などの株主資本は、リーマンショック直後に当たる10年前の約1.6倍に増加した。
日銀の資金供給策もあって、全国の銀行と信用金庫の5月の貸出平均残高は過去最高を更新。同証券の大槻氏は「多くの企業で資金面でのメドがつき、日本経済の伸び率は最悪期を脱したとの見方から、買い手企業は予想以上にM&Aに踏み切りやすい状況だ」と話す。
大槻氏は、リーマンショック時に比べれば、物流など国内の経済基盤は傷んでいないと分析している。SBSHDの大型買収などはこうした状況を反映したものといえる。不安定な面はあるものの、足元で日経平均株価は2万円を超え、米国株も高水準を維持している。資産価値の急落への懸念が薄らぎ、銀行をはじめとした金融機関は企業のM&A関連の資金を出しやすい状況にあるという。
100億円以上の大型案件は今年に入り、1月4件、2月8件だったが、3月2件、4月1件、5月2件で推移。海外M&Aが低調なことが背景にある。主な案件(金額公表分)は次の通り。
・ニチイ学館、MBOを実施し非公開化(約990億円)
・SBS HD、東芝傘下の東芝ロジスティクス(川崎市)を子会社化(199億円)
・西本Wismettc HD、マグロ・サーモン輸入加工の仏COMPTOIRS DES 3CAPSを子会社化(42.6億円)
・No.1、エフティグループ傘下で情報機器開発のアレクソン(大阪市)を子会社化(22.5億円)
・昭和産業、米油大手のボーソー油脂(東証2部)をTOBで子会社化(15.9億円)
・日本アンテナ、台湾系中国企業でアンテナ製造の蘇州華広電通(蘇州市)を子会社化(14.1億円)
・丸大食品、「神戸プリン」「らくらくホイップ」製造のトーラク(神戸市)を子会社化(12億円)
※HDはホールディングスの略
日高 広太郎
株式会社ストライク 執行役員 広報部長
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