アジア・オセアニアのリート市場は新型コロナ収束期待で反発

本連載は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が提供するデイリーマーケットレポートを転載したものです。

アジア・オセアニアリートは反発

感染拡大は落ち着きを示す

 

■アジア・オセアニアのリート市場は3月に大きく下落した後、反発傾向にあります。5月11日現在で、アジア・パシフィック・リート指数(除く日本、現地通貨ベース)は3月末比+10.5%、香港は同+4.3%、シンガポールは同+8.5%、オーストラリアは同+15.6%となりました。新型コロナ感染拡大が鈍化してきたことや、一部の国で経済活動の再開に向けロックダウン(都市封鎖)の解除などの動きがみられはじめたためです。

 

■オーストラリアは大手の商業施設リートを中心に力強く反発しました。シンガポールは、世界的に物流需要の高まりが意識される中、産業施設に投資するリートを中心に強く選好され上昇しました。

 

(注)データは2018年12月31日~2020年5月11日。S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。 (出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成
各国・地域のリート推移 (注)データは2018年12月31日~2020年5月11日。S&P先進国REIT指数の各国・地域REIT指数(配当込)、現地通貨ベース。
(出所)FactSetのデータを基に三井住友DSアセットマネジメント作成

物流施設、データセンターは堅調保つ、商業・レジャーは下落

■セクター別の傾向を見ますと、行動規制の影響を受けやすい商業施設やレジャー施設を運営するリートを中心に業績計画の撤回が相次ぎ、先行きに不透明感があります。他方、世界的な需要の強さで注目度が上がる物流施設やデータセンターのリートのパフォーマンスは比較的堅調を保っています。今後、銘柄によっては財務強化の動きも想定され、財務健全性の高いリートと低いリートでも選別が進むことが考えられます。

感染状況の不透明感があり、時間をかけて本格回復へ

■アジア・オセアニアリート市場はもみ合う展開が続くとみられます。目下、経済活動の再開が模索され始めたことで、世界的に投資家のセンチメントが改善しつつあります。アジア・オセアニアリート市場も、同様の展開となっています。一方、新型コロナ感染拡大の長期化や第二波の波及によって再度調整する可能性もあります。オーストラリア準備銀行が5月8日に発表した経済見通しによれば、オーストラリアの20年の実質GDP成長率は前年比マイナスとなります。年後半から回復し始めますが、プラス成長は21年になるとされています。弊社ではシンガポール、香港でも同様の回復を予想しています。

 

■今後の経済活動やリート市場の動向は、新型コロナの感染状況などの不確定要素をはらんでおり、投資家心理は依然変動しやすい状況とみられるため注意が必要です。

 

 

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『アジア・オセアニアのリート市場は新型コロナ収束期待で反発』を参照)。

 

(2020年5月13日)

 

関連マーケットレポート

2020年5月12日 リート市場の振り返り(2020年4月)
2020年4月23日 アジア・オセアニアリート市場の現状と見通し

 


調査部は、総勢25名のプロフェッショナルを擁し、経済や金融市場について運用会社ならではの高度な分析を行い、それぞれの見通しを策定、社内外に情報発信しています。三井住友DSアセットマネジメントの経済・金融市場分析面での中枢を担っている他、幅広い投資家に良質な情報を伝えるべく、活動する機会や媒体は多岐にわたります。年間で約1,000本の市場レポートを作成し、会社のホームページで公開中(2018年度実績)。

著者紹介

連載【デイリー】マーケットレポート/三井住友DSアセットマネジメント

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