◆「投資予想」という幻想

 

内藤 株価が下がってくると、みんな買わなくなるんですよね。今回のコロナ・ショックみたいに、日経平均が16,000円だ、15,000円だという話になってくると、怖くなっちゃって「ちょっと様子をみようかなあ」と考える人が多い。でもそういうときこそ実は「買い」だったりするんです。

 

もちろん、日経平均が16,000円で下げ止まるのか、15,000円まで落ちるのか、12,000円までいっちゃうのか、もしかしたら8,000円まで下がるのか…未来は誰にも予測できない。だからみんな、予想をしょっちゅう変えていました。

 

ちょっと前の新聞には、金融のプロの人たちが「日経平均の下落は18,500円が目処だ」と書いたりしていましたが、思いっきり抜けましたからね。そんなの見て投資したらほんと大外れ。ああいうのは当たらないんです。

 

芦田 いやいや、16,000円じゃないか!ってね(笑)。

 

内藤 で、15,000円割れたら「14,500円になるかもしれない」。それは当たり前でしょう。誰でも言えることです。

 

芦田 捉え方次第では「全部当たってる」ことになりますね。

 

内藤 そういうことなんです。だからたくさんの情報に惑わされるんじゃなくて、上がっても下がっても淡々とやる。ずっと一定量を買っていくこと、これが重要です。

 

感情的に任せて、自分の「買いたい」「売りたい」だけで売買することの何がよくないかって、上がってくると買いたくなるんですよ。まあ、そういうもんですよね。

 

アベノミクスの効果で日経平均20,000円とか超えてくると、みんな「株式市場ってすごいね、30,000円までいくのかな?」と考えるのか、うわーってセミナーに人が集まり始めたりするんです。

 

逆に今みたいな時勢だと、急に「株はもうダメ。危ないからやめておけ。やっぱり預貯金が一番いい」みたいな極端なことをいう人がでてくる。でもそこで買っておけば、また上がってくるかもしれないチャンスです。で、また20,000円に上がってくると「やっぱり株もいいかな」とまた始めるワケですよ。

 

芦田 思いますよね。

 

内藤 で、またドーンと落とされていく。その繰り返しだと絶対に資産は増えないです。だったらずーっと買っていったほうが平均どころを買えます。そのほうがまし、ベターなんですよね。日経平均7,000円のときだってありましたからね。

 

日経平均7000円のときだってあった
日経平均7,000円のときだってあった

 

芦田 7,000円!

 

内藤 リーマン・ショックのときはね、7,000円くらいにまでなりました。7,000円台ってなかなか買えないんですよね。

 

芦田 いや怖くてね。3,000円になっちゃうんじゃないかって…。

 

内藤 みんなそういってました。「5,000円以下になる」と全員いっていました。「日経平均なくなる」なんて人も…。

 

芦田 なくなるって(笑)。

 

内藤 金融というか、アメリカ経済が破綻して、物々交換になるって叫んでいる人もいました。真剣にね。「農地買え!自給自足の生活が始まる」って伝えるプロの人もいました。

 

芦田 なるほど。

 

内藤 もちろん、そんなことないわけです。資本主義社会は必ずこうやって戻ってきますから。でも、やっぱり下がってくると、怖くて買えない。まあそういうものです。「今月やめとこうかなあ」ってなるじゃないですか、買おうと思うと。

 

芦田 思います。

 

内藤 ちょっとお休み!となるけど、実はそこが一番チャンスだったりする。

 

芦田 2ヵ月はお休み、とか都合よくやるんですよね。

 

内藤 で、上がってきたらまた買おうかなって思って2倍買っちゃう。

 

芦田 そういうもんです。

 

内藤 で、また落ちる。そういう話なので、タイミングは考えないほうがいい。だからこそ、自動積み立てで、勝手に買ってくれれば。

 

芦田 なるほど、ありがとうございます。

 

動画の続きは、幻冬舎ゴールドオンライン本サイトにて公開中。

 

GGO編集部

 

 

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