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ベトナムでの新型コロナウイルス拡大防止の全体像
4月22日の午後、ベトナムのフック首相は翌23日午前0時から移動自粛・移動制限(ベトナム語からの直訳的に表現すると「全社会的な隔離」) を解除すると発表しました。感染危険のあるハノイでも解除しますが、感染者がおり、移動制限が14日間を過ぎていない地域には引き続き移動制限を適用しています(ハノイ南部のトゥオンティン郡とハノイ西北部のメーリン郡)。

制限は解除されましたが、依然としてマスク着用や手洗いの徹底、不要な外出自粛などの感染防止対策は求められています。また首相は感染病がある生活、今後もより長い感染病の防止期間が続くことを受け入れ、社会経済の発展と感染予防の両方をする必要があると強調し ています。

大規模な検査と移動制限、迅速な対応が功を奏す
これまでのベトナムでの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止策は3段階に分けられています。第1段階は1月23日~2月25日で最初の感染者16人が確認された1か月間、第2段階は3月5日~20日で海外からの侵入事例が見られ外国から感染者が入国した期間、第3段階は3月21日から現時点(4月23日)までの感染拡大防止期間です。
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【第1段階】
第1段階には、1月23日に初めて中国人の感染者2人が発表されました。その後、19年11月に中国武漢市に研修で旅行した会社員6人からの感染が確認されました。ベトナム政府は最初の感染者を発表した後、接触者の特定・隔離や人々集中制限、学校休業等の迅速な対応を展開しました。2週間後(2月10日)のベトナムの新型コロナウイルスの感染者は14人でしたが、そのうち6人は退院しました。新型コロナウイルスの感染者は世界的にも最新レベルの治療方法を用いて無料で治療されました。2月25日に16人の感染者は全員完治して退院しました。
【第2段階】
その後20日間、新たな感染者は確認されませんでしたが、英国から帰国した17人目の感染者が認められ、3月5日から第2段階の感染防止策に入りました。その後2週間で感染者は68 人に増加しましたが、その内59人は海外からの帰国者でした。ベトナム政府は即座に17日に入国制限と入国する者に対する査証発給停止を決定し、さらに21日には外国人の入国を一時停止し入国者全員に対して14日間の足止め・隔離を実施しました。

【第3段階】
ハノイのバックマイ病院とホーチミン市のブッダ・バー(Buddha Bar)から感染リスクが高まった段階です。第1と第2段階では、感染者は殆ど早い時点で特定され隔離・治療されましたが、この段階になると混雑した場所での感染であり、濃厚接触人数も多数となりました。これは最も複雑な段階だと見做され、改めて迅速な対策が展開されました。特に、上記施設への来客者や関連した者に対して簡易検査キットで大規模な検査を実施すると同時に、4月1日からは初めて全国規模で徹底した社会的隔離(移動制限)をしました。

死亡者数はゼロ、最高レベルの警戒を継続
この3段階に渡る3か月間の努力の結果として、4月23日の時点でベトナムの感染者数は268人で、そのうち223人が回復し退院し、死亡者数はゼロです。世界各国の数字と比べて非常に良好な結果だと評判されています。23日から社会的な隔離は基本的に解除されましたが、ベトナム政府と国民は最高レベルの警戒を継続しています。

このように、たゆまぬ努力と迅速な対策により、ベトナムは新型コロナウイルスに勝利し、これからは人々の生活と経済の回復・発展に傾注することが可能になると期待されています。

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