スマートシティ戦略に対する5つの質問

ピクテ投信投資顧問株式会社が、日々のマーケット情報を分析・解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するマーケット情報を転載したものです。

 

ポイント

ピクテのスマートシティ戦略の運用責任者である、イヴォ・ヴァインアール、シニア・インベストメント・マネジャーが、力強い都市化の流れが、なぜ注目すべき投資機会を提供するかについて解説します。

スマートシティを構成する要素は何か

簡潔に言うと、スマートシティは住民の生活水準を向上させ、現在進行中の都市化の流れを持続可能なものとします。これは都市の収容能力を広げ、技術革新とネットワーク化が進んだ社会から情報を集めて分析します。そして、このような流れを応用して、人間の日常生活の諸問題を解決していきます。

なぜスマートシティ戦略が投資家ニーズに合うのか

急激に増加する人口に対応するため、世界の都市は人々の幸せな生活を維持し、環境面でのマイナスの影響を減らしていかなければなりません。幸福な社会を実現するために、人々はより高い知識や見識が求められます。人々のこのような挑戦を可能とするために、社会のいろいろな側面において、数多くの投資機会が存在すると考えます。

 

具体的には、交通、都市のインフラ整備、不動産、持続可能な資源の管理、ならびに都市の生活を支えるサービスを提供する企業です。これらの企業は、全て都市化への流れにおいて重要な役割を担っています。

スマートシティの将来は? 世界中の都市の広範囲かつ高コストのインフラは、既に整備されているのか?

二つの単語が重要です。それは、人口動態と発展です。つまり、世界の人口が急速に増加するとともに、多くの人々が生活水準の向上やライフスタイルの変化を求めて都市に移り住んでいます。この動きは、特に新興国で顕著であり、今後30年のうちに都市化の比率は先進国と同水準になると見られています。

 

このような人々の流入によって、従来からの都市のインフラ設備は不足する事態となります。シティグループは、2030年までに40億人の人口が持続可能な都市や社会に移住するためには、年間2.1兆米ドルが必要になると試算しています。

 

百万人、濃い緑色:人口の75%以上が都市に在住、緑色:人口の50%~74%が都市に在住、灰色:人口20%~49%が都市に在住 出所:ピクテ・アセット・マネジメント
[図表]都市の人口 百万人、濃い緑色:人口の75%以上が都市に在住、緑色:人口の50%~74%が都市に在住、灰色:人口20%~49%が都市に在住
出所:ピクテ・アセット・マネジメント

都市化の費用は誰が負担するのか? 多くの政府が大幅な財政赤字に陥っていないか?

はい、赤字は避けられないかもしれません。政府はいろいろな厳しい局面に立ち向かう必要があります。一方では、2015年に国際連合(UN)が設定した2030年アジェンダは、全加盟国に17の持続可能な開発目標(SDG)を適用しています。その目標の11番目が、「持続的な都市とコミュニティ」であり、包括的、安全、活力があり持続的な都市の開発を推進します。

 

 

この流れを受け、政策担当者は都市や都市化のプロセスを持続可能なものにするためのソリューションや投資判断を求められています。同時に、世界中の人々は自分自身と家族に対して、呼吸する空気にはじまり、より効率的な医療体制に至るまで、生活水準の向上を求めるようになります。

 

 

しかしながら、政府の財政に十分な余裕がないことから、スマートシティに対する投資の多くの部分は、政府と民間のパートナーシップか、直接民間企業からの投資となる見通しです。既に、このような事態は発生しています。ニューヨーク市を例にすると、使われなくなった電話ボックスが、無料のWi-Fiを完備したキヨスクのような小型売店になり、費用は売店の上に掲げられたスクリーンの広告でまかなわれています。

都市化の流れをどうやって投資に結びつけるのか?

ピクテは、3つの有望な投資テーマがあると考えます。

 

1.都市を造る

効率性、安全性、持続可能性に着目した都市の開発計画、デザイン、建設、ファイナンスに関る企業

2.都市を運営する

モダンで持続可能な都市づくりを目指した、例えば上下水道のような基幹インフラおよびサービスを提供する企業

3.都市に住む

衣食住を始め、働きやすい職場環境、レクリエーションなど、21世紀の都市生活に欠かせないサービスを提供する企業

 

これら3つの投資先は全て、人口の増加と人々の生活水準の向上といったことから成長と成功を獲得していく、進化したビジネスモデルを持つと見ています。

 

投資信託や投資一任契約は手数料やリスクを伴います。詳しくはこちらをご参照ください。

https://www.pictet.co.jp/company/utility/risk_cost

 

 

※将来の市場環境の変動等により、当資料記載の内容が変更される場合があります。

 

当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『スマートシティ戦略に対する5つの質問』を参照)。

 

 

(2019年9月19日)

 

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ピクテは1805年、スイス、ジュネーブにおいて会社創設以来、一貫して資産運用サービスに従事し、運用サービスに特化したビシネスモデルを展開してまいりました。信用格付ではフィッチ・レーティングスからAA-の格付けを取得しております(2018年5月末現在)。注:上記の格付はピクテ・グループの銀行部門の債務の信用に対するもので、運用部門や運用能力に関するものではありません

1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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