実践的基礎知識オルタナティブ編(2)<オルタナティブ投資の種類~①非伝統的な資産への投資>

ピクテ投信投資顧問株式会社が、実践的な投資の基礎知識を初心者にもわかりやすく解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するコラムを転載したものです。

オルタナティブ投資の種類:①非伝統的な資産への投資

オルタナティブ投資の種類には、①非伝統的資産への投資と②絶対収益型投資戦略に分類することができます。非伝統的資産への投資には、金、未公開株式、私募債券、現物不動産などが挙げられます。また、絵画などの美術品や骨董品、ワインなどへの投資もこの分野に属すると考えられます。

 

[図表1]オルタナティブ投資とは
[図表1]オルタナティブ投資とは

非伝統的な資産への投資とは

非伝統的な資産への投資は、伝統的な資産である株式市場や債券市場等の市場環境に関わらずリターンを期待できるといった魅力があります。一方、伝統的な資産のように高い流動性・透明性、投資家保護のための制度・規制、開示義務などが整備されていないことがあります。また、一般的にはあまり認知されていないような独特な多種多様なリスクが存在することについても注意が必要です。

具体的な投資対象について

1.金
金は工業用・産業用、宝飾品といった実需だけでなく、近年投資先としての需要も高まっています。金には信用リスクが存在しないため、富を保全する中核的な資産の一つとみなされています。

 

先進国を中心とした政府債務の拡大などソブリン・リスクの高まりを受けて、資産保全先として注目されており、またインフレ・リスクのヘッジ機能も期待できます。特定の国の物価・通貨政策・金融政策の影響を受けない「無国籍通貨」と考えることもできます。


2.未公開株投資(プライベート・エクイティ投資)
未公開株式投資は、未上場・非上場企業の株式の取得・引受を行う投資です。具体的には、将来性は高いものの資金が不足している企業に投資を行い、その後上場を果たした際に保有株式を取得価格を上回る価格で売却してキャピタルゲインを得ることが期待できます。

 

また、経営不振、もしくは事業・債務の再構築が必要な企業の株式を取得し、株主として主導的に再建を行い、株式価値を高めてから売却する方法もあります。

 

 

こういった投資の成果については、株式市場全体のリターン【β】よりも銘柄選択から来るリターン【α】に大きく依存します。投資のリスクとしては、流動性リスクが非常に大きく、投資期間が長期化したり追加投資が必要となったり、破綻などによる大幅な価値・価格が低下するリスクが挙げられます。

 

[図表2]リスクについて
[図表2]リスクについて


3.私募債券投資
私募債とは、広く一般に募集される公募債券とは異なり、少数の投資家が直接引受ける債券やそれに類するものを指します。公募債券と比較して、相対的に高い利回りが期待できる一方、流動性リスクが大きく、売却する際に大幅な価格下落を余儀なくされたり、売却が制限されるといったリスクが存在します。

 

また、未上場・非上場の企業も発行できるため、決算情報や財務情報が公開されていないといったリスクも存在します。


4.現物不動産投資
現物不動産投資とは、不動産そのものに投資を行うことで賃料収入や売却によるキャピタルゲインの獲得を期待する投資です。

 

現物不動産への投資は、売却する際の流動性リスクや価格下落リスクだけではなく、瑕疵物件購入リスク、火災・天災リスク、事故リスク(自殺・殺人等)、賃貸稼動率低下リスク、賃料・サブリース価格下落リスク、保有・管理コスト上昇リスク、賃料回収不能・遅延リスク、紛争リスク、建物の経年価値下落リスク、所在地域に依存するリスク、等の独特の多種多様なリスクが存在します。

 

投資家保護のための制度・規制もあまり無い点にも注意が必要です。他方で、REIT投資が不動産市場のみならず金利や株式市場の影響を受けてしまうのに対し、現物不動産価格は金利変動の影響はあるものの、株式市場の変動の影響を直接は受けにくいと考えられます。
 

 

当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『実践的基礎知識オルタナティブ編(2)<オルタナティブ投資の種類~①非伝統的な資産への投資>』を参照)。

 

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1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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