実践的基礎知識オルタナティブ編(3)<オルタナティブ投資の種類~②絶対収益型投資戦略>

ピクテ投信投資顧問株式会社が、実践的な投資の基礎知識を初心者にもわかりやすく解説します。※本連載は、ピクテ投信投資顧問株式会社が提供するコラムを転載したものです。

絶対収益型投資戦略とは

オルタナティブ投資の種類は、①非伝統的な資産への投資と②絶対収益型投資戦略に分類することができます(実践的基礎知識オルタナティブ編(2)<オルタナティブ投資の種類~①非伝統的な資産への投資>)。②絶対収益型投資戦略の例としては、ロングショート戦略(マーケットニュートラル戦略)、アービトラージ戦略、イベントドリブン戦略、グローバルマクロ戦略、などがあげられます。

 

[図表]主なオルタナティブ投資の種類
[図表]主なオルタナティブ投資の種類

 

「絶対収益型」の意味は「絶対に収益をあげる」という意味ではなく、「相対」の反意語の「絶対」を使っている言葉で、「市場のリターンに対する相対的なリターンではなく、絶対的なリターンを得ようとする」投資戦略を意味します。伝統的な資産の買い持ちにより、伝統的資産のβによって投資のリターンの大部分が左右されるのではなく、予想が正しいこと、予想通りになること、でリターンが得られるような取引を行います。

 

また、値動きの相関の高い銘柄同士のロングポジション(買い/価格上昇することで儲かり、価格下落することで損をする)とショートポジション(売り/ 価格上昇することで損をし、価格下落することで儲かる)を組み合わせることで、逆相関の銘柄同士を組み合わせなくてもリスクを抑えたポートフォリオの構築が可能となります。一方で、リスク管理に失敗すれば想定外の結果になる可能性もあります。また、銘柄同士や資産間の相関や各銘柄のβ値は過去のデータを使って算出したものであり、今後変わる可能性がある点に留意しなければなりません。

ロングショート戦略

株式や債券などを買い持ちする「ロングポジション」(価格上昇することで儲かり、価格下落することで損をする)だけではなく、信用取引による空売りや先物取引の売り建て「ショートポジション」(価格上昇することで損をし、価格下落することで儲かる)を組み合わせることで、マーケット(β)の方向性(上昇/下落)に関わらず利益を得ようとする投資戦略です。

 

買い(ロングポジション)の比率が高い戦略はロングバイアス、売り(ショートポジション)の比率が高い戦略をショートバイアス、買いと売りのβ量が同じ比率の戦略をマーケットニュートラルと呼びます。

アービトラージ戦略

アービトラージ戦略とは、基本的には同一の発行体の異なる証券の価格差異に着目し、一物一価の原則通りに1つの価格に収斂することで利益が得られるようなポジションを組む投資です。

 

 


例えば、2つの市場で取引される同一発行体の株式が片方が割安で他方が割高だった場合、割高な銘柄をショートにし、割安な銘柄をロングにし、期待通り割安な銘柄が値上がりして割高な銘柄が値下がりすれば利益が得られ、反対の結果となれば損をするという具合です。


あるいは、想定する「適正価格」からかい離した価格で取引されているものが「適正価格」に調整されることに期待するパターンもあります。この戦略は、ゆがんだ価格は適正な価格に調整されるはずである、一物二価はあり得ず1つの価格に向かって収斂していくはずである、という前提に基づいています。

イベントドリブン戦略

イベントドリブン戦略とは、企業の合併・買収、インデックスの組入れ銘柄の変更といったイベントが起こった際、そのイベントによって生まれる価格変化・価格調整によって収益を得ようとする投資戦略です。

 

例えば、他の企業に買収される可能性がある企業の株式を購入することで、実際に買収が起こった際に買収企業が既存の株主に支払う買収プレミアムを利益として得たり、合併比率を予想して合併比率と異なる価格差が収斂・調整することによって収益を得ることなどに期待する取引が挙げられます。

グローバルマクロ戦略

世界各国の株式・債券・為替・金利など様々な資産の買い/売りを組み合わせてリターンを得る投資手法のことを指します。例えば、A国の株式を買う一方で、B国の株式を空売りし、予想通りにA国株が上昇してB国株が下落することで儲かり、予想に反してA国株が下落してB国株が上昇すれば二重の大きな損失となる、という具合です。

 

 

当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『実践的基礎知識オルタナティブ編(3)<オルタナティブ投資の種類~②絶対収益型投資戦略>』を参照)。

 

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1981年、日本経済や株式市場の調査を目的に東京事務所を設立しました。その後、1987年から機関投資家を対象とした資産運用サービス業務を開始、1997年には投資信託業務に参入し、運用資産総額は1.98兆円となっています(2018年12月末現在)。外資系運用機関の大手の一角として、特色ある資産運用サービスをお届けしております。

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