■2018年度の主要な資産のリターンを見ると(2019年3月27日時点)、米中貿易摩擦の激化などから世界経済の減速懸念が強まるなか、各国の株式市場はまちまちの動きとなりました。米国への資金還流の動きから、米国市場は相対的に底堅く推移した一方で、中国市場は大幅に調整したほか、経済が比較的好調なインド市場も上昇しました。一方、景気減速観測からグローバルに金利が低下し、債券市場は堅調に推移しました。リート市場は投資家から相対的な安定性が評価され、金利低下の追い風を受けて世界的に上昇しました。為替市場では、米ドル高地合いが続くなかで、円は対米ドルでは下落(円安)しましたが、他の通貨に対しては概ね上昇(円高)しました。
■2018年度は10-12月期に市場のリスクオフ(回避)の動きが加速しましたが、今年に入ってからは、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げ打ち止めを示唆したことを契機に、市場はリスクオン(選好)の動きに転じ、株式、債券、リート市場が揃って上昇するなど、適温相場が再来しています。
2018年度の主要な資産のリターン比較(2019年3月27日時点)
(2019年3月29日)
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