前回は、不動産オークションが「日本でメジャーではない」理由を取り上げました。今回は、オークションを活用した「不動産の現金化」が有効な理由を見ていきます。

不動産を売るタイミングの見極めは本当に難しいが・・・

近年、相続や何らかのまとまったお金が必要となったときに、やむなく不動産を売るというケースよりも、タイミングがよい時に売っておこうという売主さんが増えてきています。

 

不動産のご相談を受けていると、「いまは売り時ですか?」とよく尋ねられますが、この質問の真意は、「少しでも高く売りたい」ということにほかなりません。おそらく売り時とは、「自分が売ろうと思ったとき」としか言えません。

 

不動産市場の動向に関しては、どのように価格変動するのか、だれにもわかりません。
ただし、オークションを活用すれば、売ろうと思ったその時点での最高の条件を追求することができます。


不動産は日本人にとって主要な資産です。先祖が残してくれた土地を守るということは、「その場所を守る」ということだけでなく、「資産価値を守る(≒資産を目減りさせない)」ことでもあると思います。つまり資産価値を守るということは、リスクマネジメントするということです。では、不動産にはどのようなリスクが考えられるでしょうか。

 

例えば、自然災害です。この日本にいる限り、地震を無視することはできませんし、水害も大きな脅威といえます。それらは被災地での人々への直接的な被害のみならず、そこに所在する不動産の資産価値も劣化させます。その他にも、第三者的な要因があります。近隣問題(ゴミの問題や、境界の問題など)や人的な事故などで不動産としての資産価値が下がることもあります。

 

健康に関する問題も重要です。ご家族の人生設計においても、突然の事故や病気によって多額なお金が必要となることもあります。いざとなれば、不動産を売ればなんとかなるという方は多いのですが、突然の事故や病気により、自分の意思能力が損なわれてしまった場合、不動産の売却となると、詳細は省きますが成年後見制度など時間的にも手続き的にも負担がかかることに取り組むことになります。

 

上記のように様々な要因で起こりうるリスクを回避するために、早期に不動産を売却して、現金化することで資産価値を守るという不動産所有者が増えてきているのです。

不動産の保有には忍耐と覚悟が必要

不動産、特にアパート経営をしている所有者は、借金がついているケースがほとんどです。管理を外部にまかせていたとしても、居住者の人間関係や空室の恐れ、建物の修繕費用や返済後の手取りなど、お金に関する不安は尽きません。不動産を保有するということは、忍耐と覚悟が必要です。売り時の判断は難しく、すぐには売却もできません。また、不動産は平等に分けることは難しく、素人には非常に扱いにくい資産です。

 

不動産運用は、J-REITなどプロの運用に任せ、そういう商品に投資するほうがよっぽど楽なのです。不動産を売却し、お金に関する不安がなくなると、相続やもしものときの備えをしたり、売却資金で娯楽や社会貢献をされる方もいらっしゃいます。オークションで少しでも高く売却できると、その部分でもゆとりができ、いろんな幅が広がってくるのです。

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