今回は、賃貸物件の「満室ライフサイクルチャート」の実際の記入法について解説します。※本連載は、満室経営株式会社 代表取締役・尾嶋健信氏の著書『不動産投資は空室物件を満室にして超高値で売りなさい』(ぱる出版)より一部を抜粋し、「満室ライフサイクルチャート」を活用した空室ゼロの賃貸経営の進め方を紹介します。

家賃管理における仕組みづくりに改善案はないか?

それでは、「満室ライフサイクルチャート」に沿って、満室対策を考えてみましょう(※図表1参照)満室ライフサイクルチャートの書き方は、次のようになります。

 

①チャートに物件名を記入します。

 

②物件の資料を用意します。物件の家賃支払精算書、契約書全般、あなたの物件の満室経営に関わる資料すべてです。

 

③その上で「契約」のところから順にあなたの物件で、改善すべき箇所はないか、以下のリストも参考にしながらチェックします。気がかりなところを契約欄の空白に思いつくまま記入していきます。

 

・申込書や必要書類が手元にくる仕組みはできているか

 

・その物件における自分なりの審査基準はあるか

 

・物件止めはいつの時点でするか、その仕組みはできているか

 

④続いて、「家賃管理」も同様に滞納があるかないか、家賃管理における仕組みづくりに改善案はないか、以下のチェックリストも参考にしながらチェックします。その上で、気がかりなところを契約欄の空白に思いつくまま記入していきます。

 

・現状の入金状況はどうなのか

 

・入居者の連絡が取れやすい手段、時間帯は把握できているか

 

・滞納保証会社はどのような保証内容になっているか

 

・滞納保証会社への滞納者はいるのか

 

「クレーム対応」について現状気がかりなクレームがあるか、クレーム対応についての改善案はないか、以下のチェックリストも参考にしながらチェックします。その上で、気がかりなところを契約欄の空白に思いつくまま記入していきます。

 

・対応が遅れている(保留のままになっている)クレームはないか

 

・管理会社が業者まかせになっていないか

 

・入居者はその対応に満足しているかどうか

取り組むべき対策を3つに絞り、書き込む

「更新」について、現状更新予定はあるか、この先に気がかりな更新はないか、以下のチェックリストも参考にしながらチェックします。その上で、気がかりなところを契約欄の空白に思いつくまま記入していきます。

 

・今月更新(再契約)の入居者はいるか

 

・2~3カ月後に更新(6~9カ月後に再契約)の入居者はいるか

 

・更新(再契約)をするための断れないオファーはなにか考える

 

「卒業」について、現状退去予定はあるか、抱えている敷金精算トラブルはないか、以下のチェックリストも参考にしながらチェックします。その上で、気がかりなところを契約欄の空白に思いつくまま記入していきます。

 

・退去理由はなにか

 

・その退去はやむをえないものか、卒業なのか、物件がいやで退去するのか

 

・敷金精算は妥当なものか

 

・次の募集はできているか

 

⑧全体の書き出したところから、取り組むべき対策を3つに絞り左下の優先事項欄に書き込む。

 

⑨スケジュール表を用意し、確認する日時をブロッキングします。ブロッキングしたスケジュールで何を行うか、確定します。

 

⑩これで、「満室ライフサイクルチャート」は完成です!後は実践あるのみです!

 

[図表1] 満室ライフサイクルチャートの書き方

不動産投資は空室物件を満室にして超高値で売りなさい

不動産投資は空室物件を満室にして超高値で売りなさい

尾嶋 健信

ぱる出版

私は、日ごろより、コンサルティングや塾を通して、不変的なノウハウを言い続けています。空室対策や満室経営の根本は変わりませんが、その間、様々な新しいノウハウやツールが出てきました。 本書はそれらを加えたうえで、空…

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