要因分析後、「利食い」もしくは「ロスカット」で対応
シナリオが実現し、ターゲット・プライスを達成できれば利益確定、シナリオが崩れたときはロスカットします。「評価損が何%になったらロスカットする」というようなルールは、長期保有前提の場合はあまりふさわしくありません。
むずかしいのは、想定外の事態が生じたときです。そこまで下がるはずがないという水準まで下がったり、そこまで上がるはずがないという水準まで上がったりしたときは、どういう対応をすればいいのでしょうか。
基本的なスタンスとしては、想定外の出来事は「シナリオが崩れた」という認識で、利食いおよびロスカットをするべきだと考えます。ただし、それを行なう前に、きちんと要因分析をする必要があります。自分が当初、描いたシナリオに対して、ターゲット・プライスより値上がりするだけの新しい材料があり、それに納得できるのであれば持ち続ければいいでしょうし、逆により値下がりしたとしても、それが一時的なもので、やがて水準訂正されることが想定できるなら、ロスカットしないという選択肢もあります。
分析・判断は、相場が引けた後の「冷静な状態」で行う
ただエントリーにせよ、エグジットにせよ、中長期投資の場合は、短期的な値動きをとりにいくわけではないので、分析・判断は場中の値動きで行なうよりも、相場が引けた後、冷静な状態で行なうべきでしょう。冷静な状態で分析し、それでも理解できない状態に陥っているときは、ロスカットするか、リスクを大幅に圧縮するなどの対処を、翌営業日に執行すればいいのです。
よほど極端な株価変動が生じない限り、あまり日々の値動きにとらわれずに、日々の分析を基に一つ一つ対処していくのが得策です。