社会保障番号とは
社会保障番号とは、アメリカの社会保障法に基づいて発行されている番号です。アメリカ国民、永住者、外国人労務者などに対して発行されますが、一般的には納税をしているものに与えられる番号と認識されています。
取得方法は、アメリカ合衆国連邦政府が設置した社会保障局へ申請するという方法です。社会保障番号が導入されたのは1936年11月から、社会保障局の手によりニューディール政策の社会保障プログラムの一つとして導入されました。
当初の目的はアメリカ市民の個人の収支を記録するためであり、1980年代までは免許証などと同様の機能である身分証明証としての扱いはされていませんでした。しかし今ではほとんどのアメリカ国民および居住者が所有しているため身分証明としての利便性が高く、今ではほとんどのアメリカ国民が身分証明書として使用しています。
先述した通り、外国人労務者などでも社会保障番号を持つことは可能で、取得条件はビザを発行された、留学していたなどです。留学生の場合は積極的に申請して学校でサポートしてもらわないと、取得は難しいといわれています。
日本のマイナンバーとの違い
日本では、社会保障番号と似た制度にマイナンバーがあります。正式名称は「国民総背番号制」と呼ばれ、すべての国民に個別の番号を与え、その番号を元に個人情報、社会保障などの管理、行政処理などを行うのが目的です。
役所への各申請の手続きのための書類の準備および提出が省ける、というのがマイナンバー取得のメリットです。マイナンバーが記載されたカードには、通知カードと個人番号カードの2種類があります。通知カードには個人情報の記載のみ、個人番号カードには個人情報と顔写真が添付されています。個人番号カードは、身分証明書、国民健康保険証としても利用できます。
社会保障番号とマイナンバーには、機能の違いはほとんどありませんが、違いといえば国民への浸透率です。アメリカではほとんどの国民が所有しており、身分を証明するために社会保障番号を提示する機会が多くあります。
そのため社会保障番号を取得していない方が、銀行からの融資、口座の開設、消費者金融の利用、不動産購入などをするのは難しいといわれているのが、アメリカの現状です。それに対し日本ではマイナンバーを取得していなくても、免許証、健康保険証、パスポート、住民票などを身分証明するものとして提出すれば、不動産購入、運営、銀行の融資などを受けられる資格があります。