lビザとは
「lビザ」とは、日本の企業がアメリカの関連会社に自社の社員を派遣するときに活用されるビザのことをいいます。海外で駐在するためのものであることから「駐在員ビザ」とも呼ばれています。「lビザ」には、大きく分けて「管理者やマネージャーに与えられるビザ」と「専門知識を持つ人に対して発行されるビザ」の2つがあります。
「lビザ」の特徴について
lビザは、学位に関係なく発行の申請をすることができ、管理者やマネージャーとしてlビザを発行し、入国した場合、最初は3年間の滞在ができますが、その後に最大2回の滞在期間の延長ができます。延長した場合は、一回につき2年間の延長となり、最大4年間の滞在をすることができ、トータルで7年間の滞在が可能となります。
また、専門知識を持つ人としてlビザを発行し、入国した場合については、最初の3年間の滞在は管理者のlビザと同じですが、延長した場合の滞在期間が2年間の1回限りとなっており、トータルで見た場合の滞在期間に差があります。
また、管理者としてlビザで入国した場合には、永住権が取得しやすいのが特徴です。
また、lビザを持つ人の家族は「l-2ビザ」と呼ばれる別のビザを発行することで入国することができるようになります。「l-2ビザ」を持つ人は「EAD」という就労許可書を申請することで、アメリカでの就労が可能となります。
lビザの発行方法とその条件
「lビザ」は、学位に関係なく申請可能ですが、実際に発行するためには、いくつかの条件があります。
まず、「lビザをサポートするアメリカの会社は、派遣元となる日本の会社の子会社もしくは関連会社であること」です。lビザ自体がアメリカの会社への派遣を目的としたものであるため、派遣元との関係の証明が必要となります。
次に「lビザの申請者は、申請直前の3年間のうち、最低でも1年は日本の親会社に勤務していること」です。
これについては、原則1年間となっていますが、例外として6か月以上となることもあります。最後に「lビザの申請者は、管理者もしくは専門知識を持っている人として渡航すること」です。
lビザの申請方法については、まず、アメリカの関連会社が添付した必要書類を移民局に提出し、認可が取れたら日本の大使館(場合によっては領事館)のビザ課につなげます。次に、lビザを用いて入国する社員がビザ課に必要書類を提出し、面談をすることで発行されます。
この時、その社員の家族のビザについても発行が行われます。
基本的に、lビザは発行に長い時間がかかるため、派遣される前に予め発行の予定をたてておく必要があります。