今回は、「貯金できない」危機的状況から脱する方法を見ていきます。※本連載は、株式会社マイエフピーの代表取締役で、家計再生コンサルタント/ファイナンシャルプランナーとして活躍する横山光昭氏の著作、『50歳からの「お金の不安」がなくなる生き方』(大和書房)の中から一部を抜粋し、老後貧乏になる人の「お金の習慣」とは何かを紹介します。

お金を貯められるかどうかは「収入の額」と無関係

「ピンチはチャンス」という言葉があります。現在の「貯金がない」という危機的状況は、お金が貯められるようになる絶好の機会かもしれません。

 

お金を貯める原則は次の3つです。

 

① 収入を増やす
② 支出を減らす
③ 収入を増やして、支出を減らす

 

理想は③ですが、これからの時代、「収入を増やす」ということは、なかなか難しいでしょう。

 

そこで、②である「家計のダウンサイジング」で貯金をプラスにしていくことを目指すようにしましょう。

 

言うまでもなく、「収入-支出」の差分がなければお金は貯まりません。ところが一般に収入が増えると、それに合わせて支出も増える傾向があります。事実、年収が700万、800万、1000万の方も「貯金ができずに困っています」と相談に来られます。

 

一方で年収300万円の方のほうが年に100万円の貯金をしていることもあります。

 

お金が貯められるかどうかは、収入の多寡にはよらないのです。

大事なのは「本人の意識」と「行動力」

一般に安定した職業、たとえば公務員、医師、銀行員、弁護士などに就いている方ほどお金を貯めている。そんなイメージはないでしょうか。

 

しかし、実際にはそうとは限りません。公認会計士や会社の経理部に勤める数字のプロがお金の管理に長たけているかというとそんなこともありません。

 

お金が貯められるかどうかは、職業にもよらないのです。

 

以前、公認会計士の方が、「クレジットのリボ払いって便利ですよね。毎月、一定の額だけ払えばいいのですから、安心して使うことができます」と言っており、啞然とした覚えがあります。

 

リボ払いにすると毎月15%程度の利息を払うことになります。超低金利の現在、15%もの利息を払うことに、公認会計士の方ですら抵抗を感じないこともあるのです。

 

このように、お金が貯められるかどうかは、収入や職業で決まるわけではありません。大事なことは本人の意識と行動力です。本気でお金を貯めようと思っているかどうかであり、その思いを行動に落とし込み、コツコツと続けていけるかどうかにかかっています。

 

ですから、ピンチはチャンスなのです。強い危機感を持った今だからこそ、強い意志を持って実行していけるでしょう。

 

あとで振り返ったときに、「あのときの決心があったからこそ、今、不安のない老後生活を送ることができているのだ」と懐かしく思い出せるように、「貯金がない」状態をチャンスに変えましょう。

50歳からの「お金の不安」がなくなる生き方

50歳からの「お金の不安」がなくなる生き方

横山 光昭

大和書房

これまで1万件以上の赤字家計を立て直してきたプロが教える、「お金への意識を変える(ダウンサイジング)」方法を紹介! 50代は最大の「貯め期」。収入の3割を貯金する、価格ではなく「使用料」で見ていくクセをつける、「下…

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