今回は、日本を待ち受ける「黄金期シナリオ」とは何かを見ていきます。※本連載は、金融情報全般を扱う大手情報配信会社、株式会社フィスコ監修の『FISCO 株・企業報 2017年冬号 今、この株を買おう』(実業之日本社)の中から一部を抜粋し、「第4次産業革命」以降の日本経済のゆくえを探ります(分析:株式会社フィスコIR取締役COO・中川博貴氏)。

全要素生産性(TFP)が向上し、経済成長を強く牽引

潤沢な資金が成長分野へ向かい、さまざまなイノベーションを興じて全要素生産性(TFP)の向上を実現、経済成長を力強く牽引する原動力になる。「黄金期」は第4次産業革命を機にビジネスモデルのイノベーションに成功した日本企業が台頭。彼らが新規雇用を創出し、国民所得と税収の増加、財政の健全化を達成するというバラ色の未来のシナリオだ。

“Connected Industries”が実現することに

国内の潤沢な資金が新しい投資分野に向かい、日本企業のイノベーションへの挑戦の後ろ盾となる。ビジネスモデルのイノベーションで勝負する新興企業が台頭する。AIやブロックチェーンの社会浸透にて雇用代替が進むが、新規産業が新たな雇用の受け皿となる。

 

国内物価水準も日本銀行が目標に掲げるインフレ率2%にはとどかないまでも緩やかな上昇が定着していく。企業収益の拡大から税収が改善し、プライマリーバランスは改善。

 

政府が2030年を目処に推し進めた新産業構造ビジョン“Society 5.0”時代が到来し、あらゆるものが繋がることで新たな付加価値を創出する超スマート社会への移行、まさに“Connected Industries”が実現することになる――これが、日本が目指すバラ色の未来のシナリオだ。

 

 

この話は次回に続く。

FISCO 株・企業報 2017年冬号 今、この株を買おう

FISCO 株・企業報 2017年冬号 今、この株を買おう

株式会社フィスコ

実業之日本社

フィスコ 世界経済・金融シナリオ分析会議 本誌掲載の「日本経済シナリオ」の執筆を行った、フィスコ 世界経済・金融シナリオ分析会議とは、フィスコ・エコノミスト、ストラテジスト、アナリストおよびグループ経営者が、世…

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