自国以外の不動産への投資で「場所の分散」を図る
不動産投資というと、日本では国内の不動産に投資するイメージが強いかと思います。しかし、海外の投資家の間では、不動産投資の対象を検討する場合、自国以外の物件も選択肢の1つにすることが当然視されています。
図表は、ドイツ証券によってまとめられた「世界の都市別収益不動産売買取引額ランキング(過去12カ月)」です。これをみれば分かるように、ニューヨークは23%が、ロンドンは73%が、東京は20%が外資系によって占められています。
国内不動産だけでなく、海外不動産に投資することには、分散投資における「場所の分散」を図るという点で非常に大きな意味があるといえるでしょう。
[図表]世界の都市別収益不動産取引額ランキング(過去12ヶ月)
日本では「地震の発生」が確実視されているが・・・
特に、日本は自然災害のリスクが強く存在します。とりわけ、地震のリスクはいつ現実のものとなっても不思議ありません。
これまで周期的に繰り返されてきたことから、発生することが確実視されている首都直下型地震、東海地震、東南海地震、南海地震は30年以内の発生確率が、それぞれ、70%程度、88%、70%程度、60%程度といわれています。地震等のおそれの低い海外の不動産に投資することにより、こうした自然災害リスクを軽減することが期待できるでしょう。
海外不動産を運用対象としている不動産ファンドをポートフォリオに組み入れておくことは、このようにリスクを世界規模で分散することを可能にし、投資の幅を大きく広げるはずです。