投資目的のマンション購入は長期保有が前提だが・・・
投資目的でマンションを購入する場合、長期保有が前提となります。長期で保有しないと、年金補填効果などマンション投資のメリットが得られません。しかし、どうしても売却しなければならないケースが生じるかもしれません。そのときは、以下の点に注意してください。
ローンでマンションを購入した場合、ローンの途中で売却するときにはローンの未払い分を一括で支払わなければならないことになっています。ローンを毎月の返済額を均一にする元利均等返済で組んでいると、支払いを開始した当初は返済額のほとんどが利息分になります。元金はほとんど減っていないので、かなりの未払い分が残っているはずです。
売却したときに損失がゼロになる売却価格を、損益分岐点と考えます。ローンの支払い当初に売却すると損益分岐点は高くなります。
たとえば月々の収支がゼロになるように設定して、2400万円の物件を購入したとします。もし利息分の支払いしか済んでいなかったら、2400万円で売却できたとしても購入時にかかった諸費用、固定資産税と都市計画税の分が損失になります。この場合、損益分岐点は、「2400万円+諸費用+固定資産税+都市計画税」と高くなります。
現金でマンションを購入したときは・・・
しかし、支払いが進んでローン残高が少なくなればなるほど、損益分岐点は低くなります。売却時の価格を予測するのは難しいですが、資産価値が下がらない物件であればローン残高が少なくなったときに売却して収益をあげることは可能です。
ローンを利用せず現金でマンションを購入した場合、売却したときの計算は簡単です。「毎月の収入×経過した月数−諸費用−固定資産税・都市計画税の総支払額」が、それまでに得た収益。この収益額が「購入価格−売却価格」の額よりも大きければ、その分が利益になります。
ローンを利用した場合も現金で購入した場合も、物件の資産価値が下がりにくいほど売却時に有利です。