前回は、主にマンションの賃貸管理会社の業務内容を説明しました。今回は、建物管理会社の役割や業務内容について見ていきます。

建物管理会社の役割は「管理員業務」だけではない

建物管理会社は管理組合の委託によりマンションの共用部分、またマンション全体の運営に関する管理を行う会社で、おもな業務は「事務管理」「管理員業務」「清掃業務」「設備管理」です。

 

「事務管理」は、管理費・修繕費の管理、諸費用の支払いなどの会計業務の他、マンションの総会や理事会の支援なども行います。「管理員業務」では、マンションの管理員として受付や各種点検、工事の立ち会いなどを行います。

 

「清掃業務」は、エントランスや共用廊下、階段などを清掃する業務。管理員や管理会社の清掃員が毎日行う日常清掃と、年に3〜4回ほど機械洗浄やワックス掛けを行う定期清掃があります。そして、「設備管理」では共用部分の設備の点検を行います。ゴミ置き場などは管理員による任意点検でかまいませんが、エレベーターや消防設備などは有資格者による定期的な法定点検が必要です。

建物管理会社と管理組合の関係とは?

建物管理会社はあくまで委託を受けて管理業務を行う会社で、マンション管理についての決定権は管理組合にあります。たとえば、外壁や屋根などの大規模修繕は築10〜15年を目安に行われます。こういった長期修繕計画についても、建物管理会社からの提案を基に、管理組合の決定によって行われます。

 

オーナーが毎月支払っている管理費・修繕費は、建物管理会社が会社の資産とは別に管理しなければならないことになっています。また管理組合を通さず、建物管理会社が直接、管理費・修繕費を引き出すこともできません。ですので万一、建物管理会社が倒産したとしても管理費・修繕費は保護されます。

 

本連載は、2010年9月24日刊行の書籍『デザイナーズマンション+3つの条件で成功する不動産投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

デザイナーズマンション +3つの条件で 成功する不動産投資

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川田 秀樹

幻冬舎メディアコンサルティング

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