前回は、60歳以降に「安定した家賃収入得る」不動産投資の方法を取り上げました。今回は、35歳のサラリーマンが老後20年で家賃収入1億円を得る方法を見ていきます。

家賃収入を狙う方法は、現金貯蓄より投資効果が高い

定年後もサラリーマンの平均年収(約420万円)以上が安定して得られるのであれば、定年退職後も安心して暮らせます。そんな目標から逆算した投資計画を立てることが必要です。ローン完済後、60歳から80歳まで年収500万円の家賃収入が得られれば、通算家賃収入は1億円になります。


ここでは、35歳のサラリーマンが老後に通算家賃収入1億円を得る方法をシミュレーションします。現金で1億円を貯める方法と比較した場合、この方法で通算家賃収入が1億円を得ることができれば、原資である年間予算100万円を24年間支払った総額の2400万円に初期費用300万円を加えた合計2700万円に対し投資効果も約4倍になるため、効果は高いと言えるでしょう。

ローン金利の高い物件から繰り上げ返済を

シミュレーションのプラン条件としましては、35歳、年収800万円のサラリーマンが、初期費用300万円で「物件価格2250万円」「家賃9万7000円」「管理費・修繕積立金合計1万円」「ローン額2150万円」「金利1.85%」「期間35年」で物件A〜Cを、残りの物件D・Eを金利2%中盤の金利で購入してマンション経営をスタートした場合になります。


まずは、年間100万円の自己資金と毎月入ってくるキャッシュフロー(毎月の収入から費用を引いた手元に残るお金)を繰り上げ返済費用に充当し、毎月のローン返済を減らし、キャッシュフローを増やすことから始めましょう。

 

繰り上げ返済の優先順位は、後に購入した金利の高い物件になります。なぜなら、その方が、繰り上げ返済に対しての費用対効果は高くなるからです。そうすると11年目に4件目に購入した物件を完済できるようになります。

 

次に返済するのは5戸目に購入した物件です。この物件は17年目に完済。繰り上げ返済が進むことによって、毎月のキャッシュフローも増え、繰り上げ返済のペースもあがり完済の期間も短くなります。これを繰り返すことによって、24年目ですべての物件を完済でき、35歳のサラリーマンが、59歳の時に年間家賃収入500万円という仕組みを得ることが可能です。


例えば、このオーナーは59歳から80歳まで21年間に年間500万円の家賃収入を確保できれば、1億500万円の収入をトータルで得られます。1割の家賃下落を考慮し、年間450万円の家賃収入がある場合は、80歳までの21年間で9450万円の通算家賃収入を得ることができるでしょう。

 

このように、家賃収入は下がることもあり多少の誤差は生まれますが、60〜90歳の30年間を老後として考えた時に、通算家賃収入1億円以上を得るという目標は十分に達成できます。

 

[図表]

老後破産を防ぐ 「都心・中古ワンルーム マンション経営」

老後破産を防ぐ 「都心・中古ワンルーム マンション経営」

仲宗根 和徳

幻冬舎メディアコンサルティング

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