前回は、マンション投資で「定年後の収入源」を確保する際の留意点を取り上げました。今回は、60歳以降に「安定した家賃収入を得る」不動産投資の進め方を見ていきます。

繰り上げ返済を活用するなら「返済額軽減型」を

物件を購入し60歳までに完済するには、繰り上げ返済が必要になります。


繰り上げ返済とは、ローンなどの債務者が毎月決められた返済額に加えて、ローンの一部を返済することです。繰り上げ返済した分は、元金の返済に充てられ、元金に対してかかるはずの利息が減り、返済総額も少なくなる効果があります。


繰り上げ返済には、「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2種類あり、期間短縮型は繰り上げ返済をすることにより、当初の予定よりも返済期間を短縮するものです。返済額軽減型は期間を変えずに毎月の返済額を減らすやり方になります。


期間短縮型の方が、銀行に支払う利息の軽減は大きいですが、不動産投資はあくまでキャッシュフローを重要視するため、支払いを減らし、家賃の下落や修繕等のイレギュラーに対応するための資金を確保できる返済額軽減型を選択した方がベターです。ローンの返済期間が長いワンルームマンションのオーナーにとっては、こちらを選択する方が賢いやり方と言えます。

繰り上げ返済を継続しながら新たな物件を購入

この繰り上げ返済を理解し、マンション経営を軌道に乗せていくことが重要です。


例えば、図表のように価格1800万円の物件を2戸、頭金10%(180万円×2=360万円)を入れて購入し、2.3%の金利で融資を受けてマンション経営を始めたとします。この場合、年間キャッシュフローを購入時頭金で割った時、CCRは11.41%です。

 

そして、年間100万円の自己資金と毎年の家賃収入を繰り上げ返済に充てた場合に、1戸目の物件は9年で完済できます。1戸目の物件の完済が終わった時、2戸目の物件の残債は約1320万円です。1戸目同様、2戸目の物件に繰り上げ返済を行うと14年目に完済することになります。

 

[図表]

 

このやり方を応用して不動産投資を加速させるように、3戸、4戸と購入し繰り上げ返済を繰り返していくことが重要です。「家賃収入が目標分になるように物件を購入し」、「繰り上げ返済を進め」、「60歳の定年までにローンの完済を目指す」、このやり方こそが60歳以降に安定した収入を得られる基盤を作る方法になります。

老後破産を防ぐ 「都心・中古ワンルーム マンション経営」

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仲宗根 和徳

幻冬舎メディアコンサルティング

203X年、国民年金制度は破綻する! ? もはや他人事ではない「老後破産」「下流老人」「収入格差」を防ぐ、たった一つの方法。 先行き不透明な社会保障制度に対する不安から、巷では資産形成の方法として金融商品への投資が…

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