今回は、フィリピン経済を支えている「国民の英語力」を見ていきます。※本連載は、セブンシーズプロパティーズコープのCEOである西村幸洋氏の著書『1日5分、10万円からはじめるフィリピン株式投資』(パブラボ刊行)の中から一部を抜粋し、東南アジアで注目される国「フィリピン」での株式投資のノウハウを紹介します。
「英語人口」は世界3位
英語を話せる人の数を示す「英語人口」という指標があります。英語人口のトップ10は、1位がアメリカ、2位がインド、3位がフィリピン、4位ナイジェリア、5位イギリスとなっています。
[図表1]英語人口トップ10
アメリカの英語人口は全人口の95.81%ですが、公用語が英語ですから、この割合の人が英語を喋るのは何ら驚くことではないはずです。
2位のインドの割合は全人口のわずか11.38%。しかし、人口は12億5千万人と世界2位を誇りますから、人口比11.38%でも日本の総人口に匹敵することになります。
ここで、注目すべきは3位のフィリピンです。人口1億人の実に92.58%が英語を話せるという驚くべき結果が出ています。
GDPの10%に達する「出稼ぎ労働者からの送金」
アメリカの植民地として長く支配されていた歴史が背景にありますが、私自身マニラに住んでいて、他のどのアジア諸国より英語が通じると実感しますし、コールセンターのアウトソーシングビジネス(BPO)など英語を武器としたビジネスは産業の中心的役割を担っています。
また、海外で働く出稼ぎ労働者からの送金額は、GDPの実に10%にも達し、フィリピン経済を支える大きな柱となっています。
これも高い英語力があるからこそ生み出されるもので、海外で働く出稼ぎ労働者の数は、全人口の1割にも達するほどのボリュームとなっています。
[図表2]
セブンシーズプロパティーズコープ
CEO
法政大学法学部卒。大手住宅メーカーにセールスマンとしてキャリアをスタート。 25歳で退職後、オーストラリアに留学し、28歳で現地 シドニーに貿易会社を設立。2011年からは香港にて投資顧問会社を設立。さまざまな投資手段を用い、資産運用管理コンサルタントとして3500名を超える資産運用を手掛けている。また、2014年にはフィリピン法人を設立し、不動産投資事業、株式投資事業をスタート。2016年、自身のフィリピン株投資では、運用成績300%超。またその独自のメソッドをスクール形式で紹介しており、約1000名に西村式トレーディングを伝え、受講生の9割以上がプラスの運用成績を残している。
「投資を通じ、海外の勢いや企業の勢いをマネタイズ(貨幣化)して、自分の住む街に、地域に還流させる」、「金持ちになってから投資家になるのではなく、金持ち、時間持ちになるために投資家になるのだ」をキーメッセージに海外を拠点に精力的に活動する事業家兼トレーダー。http://7seas-education.com/
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