今回は、看護と介護が一体的な「複合型サービス」について見ていきます。※本連載では、特定社会保険労務士の三宅明彦氏、三平和男氏、深澤理香氏の共著『年金・医療保険・介護保険のしくみがわかる本〔第2版〕』(法学書院)の中から一部を抜粋し、平成27年に一元化された年金、そして医療保険・介護保険のしくみや手続きの基礎知識を解説します。
医療ニーズの高い要介護者への支援の充実を図る
小規模多機能型居宅介護と訪問看護の複数のサービスを組み合わせた複合型事業所を創設し、看護と介護サービスの一体的な提供により医療ニーズの高い要介護者への支援の充実を図ったものです。
住み慣れた地域での生活を続けたいという要介護者本人および家族のニーズに応じ、通所・短期間宿泊・訪問介護・訪問看護のサービスの提供ができるようにしたものです。要介護度が高く、医療ニーズの高い方に対応するため、小規模多機能型居宅介護のサービスに加え、必要に応じて訪問看護を提供できる仕組みとなっています。
手続きの負担が軽くなるというメリットも
また、別々に指定しサービス提供するよりも、小規模多機能型居宅介護事業所に配置されたケアマネジャーによるサービスの一元管理(いちげんかんり)により、事業者側の柔軟な人員配置に基づく、利用者のニーズに応じた柔軟なサービス提供が可能となり、効果的、効率的になります。さらに、手続きの負担も軽くなるというメリットがあります。
[図表] 小規模多機能型居宅介護と訪問看護の複合型サービスの概要(イメージ図)
社会保険労務士
明治大学法学部卒業後、銀行勤務を経た後、社会保険労務士事務所に勤務し、1990年社会保険労務士資格を取得。1993年独立開業。2012年には、明治大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。現在、全国社会保険労務士会連合会代議員、東京都社会保険労務士会常任理事で研修委員長を務める。
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連載老後に損をしないための「年金・医療保険・介護保険」の基礎知識
社会保険労務士
法政大学社会学部卒業後、サラリーマンを経て、1992年に社会保険労務士資格を取得し開業。各金融機関や社会保険労務士会にて年金セミナー・年金研修・年金相談講師を主に行い、企業の労務管理や雑誌の執筆も行っている。
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社会保険労務士
東京理科大学大学院理学研究科修士課程(応用物理学専攻)修了後、研究開発職に従事。2004年社会保険労務士資格取得。中小企業の労務管理、個人や行政機関での年金相談の他、社会保険労務士総合研究機構(全国社会保険労務士会連合会)にて労働や社会保障に係る研究テーマに取り組む。
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