米国の相続税(遺産税)はなぜ控除額が大きい?日本との制度の違いを国際税務の専門家が解説

米国の相続税(遺産税)はなぜ控除額が大きい?日本との制度の違いを国際税務の専門家が解説
(※写真はイメージです/PIXTA)

米国の遺産税は、最高税率が40%である一方、2026年の控除額は1,500万ドルに達しています。日本の相続税は最高税率55%で、基礎控除額も米国に比べて大幅に小さくなっています。なぜ米国では、これほど大きな控除額が設けられているのでしょうか。日米の制度の違いと、米国の遺産税制の変遷を解説します。

トランプ政権の税制改革で控除額はさらに増加

トランプ大統領が2017年に成立させた税制改革法では、2018年から2025年までの時限措置として、基礎控除額が従来の2倍に拡大されました。その後もインフレ調整によって控除額は増加し、2019年には1,140万ドル、2020年には1,158万ドル、2021年には1,170万ドル、2022年には1,206万ドル、2024年には1,361万ドルとなりました。

 

さらに、2026年の基礎控除額は1,500万ドルとなり、日本とは対照的に、米国では遺産税の負担を軽減する方向が続いています。

 

日本で相続税の減税が議論されることになれば、野党だけでなく、国民の幅広い層からも意見が出ることが予想されます。米国と日本では、相続税をめぐる政策の方向性に大きな違いがあるといえます。

 

 

矢内 一好

国際課税研究所

首席研究員

 

 

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