タックスヘイブンに関する3つの疑問… 税金がかからなくても投資先に差がつく理由とは【国際課税研究所首席研究員が解説】

タックスヘイブンに関する3つの疑問… 税金がかからなくても投資先に差がつく理由とは【国際課税研究所首席研究員が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

タックスヘイブンといえば、税負担の軽さを武器に海外から投資を集める国や地域として知られています。しかし、所得税や法人税を課さない地域は、どのように行政サービスを維持しているのでしょうか。また、税負担が同じように軽くても、投資先として人気のある地域とそうでない地域があるのはなぜでしょうか。国際課税研究所首席研究員の矢内一好氏が、タックスヘイブンをめぐる3つの基本的な疑問を解説します。

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世界に約10カ所? 所得税・法人税を課さない国や地域

世界には、税負担を軽くすることで投資を促す措置を講じている国や地域があります。地域のなかには、独立国ではなく、他国の海外領土でありながら、独自の課税権を有しているところもあります。

 

以下では、こうしたタックスヘイブンについて、よく聞かれる3つの質問を取り上げます。

 

まずひとつ目の質問です。

 

① 世界には、所得税や法人税を課さないタックスヘイブン(以下「全所得軽課税国等」といいます)がいくつくらいあるのでしょうか。

 

全所得軽課税国等は、世界に約10カ所あるとされています。

 

例えば、米国・イラン間の紛争に関連して報道されることも多いアラブ首長国連邦(UAE)は、かつて法人税が課されない国として知られ、なかでもUAEを構成する首長国の一つであるドバイが有名でした。

 

しかし、UAEでは2023年6月1日以降に開始する会計年度から、原則として課税所得に対して9%の法人税が導入されました。

 

現在、所得税や法人税が課されない地域として知られているのは、英領バージン諸島(BVI)、ケイマン諸島、バハマ、バミューダ、中東のバーレーンなどです。このうち、BVI、ケイマン諸島、バミューダは英国の海外領土に当たります。

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