【2025年の一人当たりGDP】北朝鮮よりも低い状態から、日本を逆転するまでに成長
一人当たりGDPは1953年には66ドルに過ぎず、当時は最貧国といえる状態でした。1970年においても世界で下位に位置し、北朝鮮よりも低い状態でしたが、その後、着実に順位が高まり、相対的に豊かな国となっていきました。日本との差も縮小し、現在は逆転しています。
国の経済の規模を単純に比較する場合にはGDPを見ればいいのですが、国民の生活の豊かさを測る場合には、GDPを人口で割った数値である一人当たりGDPの方が適当です。
韓国の一人当たりGDPは1953年には66ドルに過ぎず、当時の韓国は最貧国の一角を占めていたことがわかります。国連による一人当たりGDPのデータによれば、1970年の韓国は279ドルであり、187の国・地域のうち126位でした。ちなみに北朝鮮は386ドルで104位であり、この時期においても韓国は貧しい国のひとつであったと考えられます。
しかし1980年には1,708ドルで85位となり、上位半分にランクされるまでになり、アメリカや日本との差も縮まりました。さらに1990年は6,508ドルで56位、2000年は11,852ドルで48位、2016年は27,785ドルで38位と着実に順位も上がってきました。
なお韓国の一人当たりGDPは1994年に1万ドル、2005年に2万ドルを超え、2014年には3万ドルを超えました。2025年の韓国の一人当たりGDPの推計値は35,962ドルで、世界192カ国・地域のうち37位ですが、東アジア諸国ではシンガポールに次いで第2位です。
日本と比較をすると、日本は円高の影響もあり1985年から1990年頃にかけて韓国を引き離した時期もありましたが、その後は日本経済が停滞するなか、韓国の一人当たりGDPは着実に増加し、現在は日本を逆転しました。具体的には日本の一人当たりGDPを100とすると、1985年の韓国は22に過ぎませんでしたが、2023年には105となっています。
(出所) IMF “World Economic Outlook Database, October 2025” により作成。
高安 雄一
大東文化大学経済学部教授

