「金(Gold)」にはない美術的価値と“二度と作られない”希少性…金融ショックに強い〈アンティーク・コイン〉という実物資産の魅力【コイン収集歴50年のFPが解説】

「金(Gold)」にはない美術的価値と“二度と作られない”希少性…金融ショックに強い〈アンティーク・コイン〉という実物資産の魅力【コイン収集歴50年のFPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

「有事の金」と呼ばれ、資産防衛の王道とされる金(Gold)投資。しかし、過去のデータを見ると数年間で40%も暴落するなど、投機的側面を持っています。「暴落リスクが怖い、でも現物資産は持ちたい」という投資家から注目を集めているのが、「アンティーク・コイン」です。本記事では、田中徹郎氏の著書『資産運用の視点からみた 決定版 アンティーク・コイン投資のすべて』(日本実業出版社)より一部を抜粋・再編集し、金投資にはないアンティーク・コイン独自のメリットと、金融ショックに強い理由を解説します。

市場規模は金の1000分の1…アンティーク・コインが金融ショックに強い「納得の理由」

金とコインのもう一つの大きな違いは市場の大きさです。

 

たしかに金の市場は、株や債券などペーパーアセットにくらべ小さいですが、それでも投機マネーを受け入れる容量は十分あります。

 

これに対してコインはどうでしょう。コインの市場規模に関する信頼できるデータを私は見たことがありませんが、アメリカ最大手オークション会社(ヘリテージオークションズ)の落札総額や、国内オークション会社の落札総額から推定すると、オークション市場だけで大雑把に年間2,000億円内外、それとは別に世界中のコイン商による売買額が同程度あると考えると、世界で毎年4,000億円ほどの売買が成立していると考えることができます。

 

さらに、この額の10倍を収集家が退蔵していると考えるなら、4,000億円の10倍で4兆円。このあたりがコイン市場の総額ではないかと私は考えています。

 

一方、地上にある金は約22万トンと言われており、2025年11月現在の価格1グラム=2万2,000円として計算すれば、地上在庫の総計は5,000兆円弱になります。

 

つまり、おおざっぱに言えばコインの市場規模は金の1,000分の1以下しかないことになります。

 

コイン市場のこの小ささは、コイン投資に要求される専門性とならんで投機マネー、あるいは投資目的でやってくる機関投資家のマネーを阻む要因になっています。なぜなら巨額のマネーの流入によって、市場そのものを動かしてしまうことを彼らは知っているからです。

 

このように大きく二つの理由によって、コインは金と違って機関投資家のマネーを拒んでいると言えるでしょう。これがコインの値動きに影響を与えているのは間違いありません。

 

金融ショックで株や債券、金さえも大きく相場が変動するような場面でも、コインの相場が動きにくいのはこのような理由からです。

 

コインの市場はまるで外洋から堤防で仕切られた湾のようなものなのです。

 

 

田中 徹郎

株式会社銀座なみきFP事務所

代表/FP

 

※本連載は、田中徹郎氏の著書『資産運用の視点からみた 決定版 アンティーク・コイン投資のすべて』(日本実業出版社)より一部を抜粋・再編集したものです。

資産運用の視点からみた 決定版 アンティーク・コイン投資のすべて

資産運用の視点からみた 決定版 アンティーク・コイン投資のすべて

田中 徹郎

日本実業出版社

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