「有事の金」と呼ばれ、資産防衛の王道とされる金(Gold)投資。しかし、過去のデータを見ると数年間で40%も暴落するなど、投機的側面を持っています。「暴落リスクが怖い、でも現物資産は持ちたい」という投資家から注目を集めているのが、「アンティーク・コイン」です。本記事では、田中徹郎氏の著書『資産運用の視点からみた 決定版 アンティーク・コイン投資のすべて』(日本実業出版社)より一部を抜粋・再編集し、金投資にはないアンティーク・コイン独自のメリットと、金融ショックに強い理由を解説します。
金にはない、アンティーク・コインだけが持つ「美術品」としての特別感
金とコインのもう一つの違いは美術的な価値だと思います。
この2600年の間、私たちの先人たちはさまざまな金貨や銀貨を作ってきましたが、美術的な価値を持つ素晴らしいコインも数多くあります。
人それぞれ感じ方は違いますが、多くの収集家は1600年代から1700年代にかけてドイツやオーストリアで発行された大型の金貨・銀貨に美術的な価値を見出します。
特に、同時代のハンブルグやレーゲンスブルグなど都市の景観がデザインされた10ダカット金貨や銀貨ターレル(図表2)は、ある意味でコイン美術の頂点と言っていいでしょう。
素材としてみれば、たとえば金貨は主に金でできています。その点ではコインは金と似通った性格を持っていますが、美術品としての価値という点からみると、コインは金や銀にはない特別な性格を持っているのです。
株式会社銀座なみきFP事務所
代表/FP
株式会社銀座なみきFP事務所代表取締役。一般社団法人全国実物資産投資協会代表理事。1961年神戸生まれ。神戸大学経営学部卒業後、三洋電機を経て1990年ソニー入社。
2004年4月に同社退社後、(株)銀座なみきFP事務所設立。現在はファイナンシャルプランナー/プライベート・バンカーとして約100名の富裕層の顧客を持つ。貴金属やコインなど現物資産だけでなく、株やETF、債券などを用いた資産防衛プランや資産承継プランを提供している。
著書として『富裕層プライベートバンカーが教える 最強のアンティーク・コイン投資』(日本実業出版社)、『アンティーク・コイン&実物資産で手堅く運用する』(クロスメディア・マーケティング)、『世界のお金持ちが実践するアンティークコイン投資』(クロスメディア・パブリッシング)などがある。
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連載「コイン収集歴50年」のFPが解説する〈アンティーク・コイン〉資産形成術