シニア向け求人サイトの調査で、平均年収トップは「歯科医師」で675万円と判明しました。華やかな専門職が並ぶ一方、資格や経験が必須で、多くの人には遠い世界のことかもしれません。しかし、資格がなくても挑戦できる仕事や、学び直しで高収入を狙える分野も。データから見える、シニアのリアルな仕事事情と給与額をみていきます。
シニア向け求人・給与ランキング!1位は「歯科医師」で年収675万円だが…資格なしでも狙える現実的な仕事と給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

「やりがい」と「収入」の交差点

給与だけでは測れない要素として挙げられるのが、たとえば「やりがい」。講師やインストラクターの求人は平均時給1,250円ながら最高額は4,000円に達します。専門知識や経験を次世代に伝える仕事は、収入以上に精神的な満足度を得やすいと考えられます。 また、歯科助手や医療事務のように無資格・未経験でも参入可能で、比較的安定した条件が提示される仕事もあります。特に女性にとっては、これまで培った家事・育児・介護経験を背景に、自然に適応できる職種が多いのが特徴です。

 

今回の調査は、シニアが直面する労働市場の「現実」と「可能性」がみえてきました。資格や経験があれば高収入を得られる一方、多くの人に開かれた職種は給与水準で劣る傾向にあります。

 

しかし、就労を通じて社会参加を継続すること自体に価値を見出すシニアも増えており、「働く目的」が必ずしも経済的理由だけではありません。 労働人口が減少するなか、企業側がシニア人材の知識や経験をどう活用するかが、労働市場の安定に直結するといえるでしょう。