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対処法2:ポジティブフィードバックを積極的に行う
反抗的な態度が少なくなるまでは、行動変容よりも信頼関係構築が優先です。とくにこれまでポジティブフィードバックをあまり受けてこなかった部下に対しては、とても効果があります。
「成果」に関してフィードバックできることがなかったとしても「成長・変化」「行動」については必ず何かあ
ると思います。リーダーとしては当たり前のことであっても、よい言動があれば伝える。これがコツです。
あるコールセンターの事例ですが、ベテランオペレーターで、とても反抗的な言動が目立つEさんがいました。ほとんどの社員がEさんの反抗的で激しい物言いが嫌で、指導を避けるような状態でした。応対に問題があり、クレームも多かったので、早急に対応を改善してもらう必要がありました。
そこで面談の時間をとり、まずは長いあいだコールセンターで働いて貢献してもらえたことにお礼を伝えました。Eさんの強みや応対のよいところ(応対でよいところは正直少なかったですが)を探し、フィードバックすることを徹底的に行ったのです。
少し心を開いてくれたのか、会社や社員に対する不満、これまでどんなことがあったのかを話してくれました。それも否定せず最後まで聴いて、そんななかでも毎日お客さま対応をしていることに感謝を伝えました。すると、改善点を伝えたとき「私も、そこは気になっていました」と同意してくれたのです。ポジティブフィードバックをしたとき、オペレーターの反抗的な態度がかなりやわらいだので、本当に効果があるのだと実感した体験でした。
野本 果甫
サクシードビュー代表
※本記事は『人材育成はフィードバックが9割 部下が自走して成果を出すリーダーシップの在り方』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。