ダイエットや健康管理のために、「揚げ物や油の多い肉はなるべく摂らないようにしている」という人は多いでしょう。しかし、その考えは誤解です。医師の尾形哲氏の著書『専門医が教える 肝臓から脂肪を落とす食事術【増補改訂版】』(KADOKAWA)より、50代女性の事例をもとに、脂肪肝を防ぐため積極的に摂るべき「具体的な食品」と、「牛乳や豆乳をそのまま飲んではいけないワケ」を紹介します。
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栄養豊富な「牛乳」「豆乳」だが…医師が“そのまま飲むのはやめて”と止めるワケ【肝臓専門医が警告】
タンパク質は「1食20g」の“こまめ”な摂取がカギ
「私のような年齢でも、タンパク質を摂れば筋肉を増やせるんでしょうか?」
「もちろんです! ただ、タンパク質は量に加えて、こまめな摂取がポイントです」
「具体的には?」
「1日に必要なタンパク質が60gなので、それを3食に分けます。つまり、1食で約20gのタンパク質を摂りましょう」
「1日のうち、どこかで多く摂るのではいけないということですね」
「1回の食事から吸収できるタンパク質の量には上限があり、それを超えても筋肉の合成には繫がりません。それどころか、余ったエネルギーは脂肪になります。だから、こまめな摂取が大切なんです」
「それは知りませんでした」
「更年期世代は骨ももろくなりやすいです。カルシウムも大切ですが、骨を構成するコラーゲンはタンパク質の一種です。タンパク質を十分に摂取することで、筋肉も骨も同時に強化できますね」
「今の私にタンパク質がとても大切な栄養素だと思えてきました」
「いいですね! なぜ必要なのかがわかるとモチベーションに繫がりますよね」
これまで栄養素の吸収のされ方や使われ方なんて、考えたこともなかった。
〈先生からの処方箋〉
1回でまとめて摂っても太るだけ。タンパク質はこまめに摂って、筋肉作りを!